剣聖が鍛冶屋を営むようです
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93:名無しNIPPER[saga]
2024/03/12(火) 09:54:55.48 ID:bykS1aeaO
「「ほっ…」」

虚無を感じさせる無表情が消え、二人は露骨に安堵の息を漏らした。
その分かりやすい態度に悪戯心が刺激されたステラは無表情と素面を交互に繰り返す。コロコロと表情を変える二人の様子はとても愉快であった。

「成功体験がどうのとか言っておいてなにやってるんですか」

ぺち、と後頭部を引っ叩かれる。ネージュの言う通り、ステラの奇行は趣旨を完全に逸脱していた。
過ちに気づいたステラは気をつけねばと猛省する。次はしないとは言ってない。

徐に鞄から取り出したのは例によって魔道の契約書。内容はネージュの物と同様である。
契約内容に問題や異議がなければサインをするように伝えてペンを渡す。
隅から隅まで読み込むサンドラをよそに、モニカは速攻で名前を書き込んだ。内容を理解しているのか心配だがサインした以上契約は絶対である。文句は言わせない。

「あの。この契約って緩すぎません?父が所有している物に比べたらかなり労働者側に有利な条項ばかりですわ…。何か裏があったりしますの?」

財閥だとか有力貴族のそれと一緒にされては困る。別に生殺与奪の権を奪い馬車馬の如く働かせるつもりで契約しているわけではないのだ。
あくまで従業員として働いてもらうためのものだ。忠誠を誓わせるためのものではないので、そこまで縛る必要は無い。
それに、サンドラの疑いは的外れにも程がある。もし裏があったとして、それを素直に言うかという話だ。
騙す予定だとバラす仕掛け人が何処にいるのだろうか。もしいたらその人間はとんだ大間抜けである。

「たしかに貴方のおっしゃる通りですわね。失礼いたしました」

ステラの説明を受けたサンドラは、なるほどと頷いてサインをする。ここに二人との契約は成立した。


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