172: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/30(火) 16:14:08.65 ID:YmEHP9jHO
「神浜でも事件が度々起きているけど、それが湯国から態々来て起こしている事件なら、ご苦労なことよね」
「魔法少女への報復が目的なら、それくらい労力のうちに入らないんだと思うよ」
「クリミナルズの中には、南凪区の冤罪事件に関わった元・刑事がいる。
これまで起きた事件は小手調べ的なもので、テロが本命ではないかと」
「警察や市民の事件に対する反応を見て、ある時一気に仕掛けてくる可能性はあり得る」
173: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/30(火) 16:16:50.79 ID:YmEHP9jHO
『連絡をくれてありがとう、お姉さま。マシンの開発は急ピッチで進めるよ』
『計画の前倒しは構わないけど、協力者に同意をとって、各陣営のリーダーと話をしてからになるね』
「それなら、やちよさんが取り掛かってくれてるんだ」
やちよはいろはが報告をしている間、W−1、W−2の協力者に連絡を取り、
174: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/30(火) 16:22:15.03 ID:YmEHP9jHO
ラビが身を置く里見那由他の家に到着したいろはは、ラビと那由他に出迎えられた。
「態々お越し下さり、ありがとうございます」
「お忙しい中、すみませんですの。どうぞ、上がって下さいですの」
「いいえ、それは気にしないでください。お邪魔します……」
175: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/30(火) 16:29:46.37 ID:YmEHP9jHO
「今度は私から質問したいな」
「何でしょうか?」
「話しにくいと思うけど、湯国市に行っていた間、何があったの?」
「……!!」
「いろはさん、叔父様から話があったと思いますの。それ以上のことは」
176: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/08/30(火) 16:30:29.64 ID:YmEHP9jHO
本日はここまでです。続きは来週月曜日以降に。
177: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 20:29:48.29 ID:0V5CcO3mO
>>175の修正と続き
「今度は私から質問したいな」
「何でしょうか?」
「話しにくいと思うけど、湯国市に行っていた間、何があったの?」
178: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 20:37:01.17 ID:0V5CcO3mO
「那由他様。そこから先は私から話します」
「は、はいですの……」
「異変とは、魔法少女を迫害する撲滅派に対して、魔女が起こした現象のことです。
いつからかは不明ですが、撲滅派の一部は、魔女の口づけを受けていました」
「撲滅派は魔女の餌にされそうになっていたと?でも、魔女の口づけ自体は、
179: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 20:43:52.35 ID:0V5CcO3mO
どこかの街から流れてきたと思われる魔女が、天敵のいなくなった湯国市に居つき、
街の住民を次から次へと貪ったことで、街からは人通りが消えた。
住民は単独、もしくは集団自殺、操られた者に殺害される等で死亡が明らかにされ、
魔女を止められる者は誰もいなかった。
180: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 20:55:49.41 ID:0V5CcO3mO
魔女の口づけを受けた人間は、本来なら自殺等に追い込まれるなどで、魔女の餌と化す。
だが、”魔女の眷属化”した人間は、自意識を保持したまま思考が変化し、敵であるはずの
魔女を崇めるようになり、和睦派に武力行使を行うようになった。
「魔女の眷属化した敵対派による過激行動。それが決定打でした」
181: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 21:05:14.49 ID:0V5CcO3mO
「公開処刑!?湯国にも警察はいますよね?止められなかったんですか!?」
「警察は……手遅れだったんです……すでに彼らは……」
眷属は、いろはたちがクリミナルズと仮称している犯罪組織とも結びつき、街を実効支配した。
湯国市の警察、市役所、消防署などは機能しないどころか、眷属の手に落ちてしまっていた。
182: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 21:10:01.22 ID:0V5CcO3mO
「湯国は今や、街全体が穢れに覆われて、魔女の一大拠点となってしまいました。
このまま放っておけば、湯国が滅びるのは時間の問題です」
「湯国の問題がそこまで大きなものになってたなんて。なんで太助さんは
こんな大事なことを、電波望遠鏡で話してくれなかったんでしょうか」
「気を遣ったつもりだと思いますの。……パパは昔から不器用で、そのせいでママとの
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