177: ◆3U.uIqIZZE[sage]
2022/09/05(月) 20:29:48.29 ID:0V5CcO3mO
>>175の修正と続き
「今度は私から質問したいな」
「何でしょうか?」
「話しにくいと思うけど、湯国市に行っていた間、何があったの?」
「……!!」
「いろはさん、叔父様から話があったと思いますの。それ以上のことは」
「那由他様」
「ラビさん?」
「何か聞かれるだろうとは思っていました。お時間は大丈夫ですか?」
「はい。やちよさんには帰りが遅くなることを伝えています」
「那由他様、席を外していただいても構いませんよ」
「私も当事者。一緒にお話しさせていただきますの。というより、私に語らせて下さい」
「……分かりました」
「いろはさん。話は撲滅派の説得に向かった日に遡りますの」
那由他が語った内容は、変わり果てた湯国市だった。
那由他自身も太助から話を聞き、湯国市で実際に危険な状況に陥ったことが以前もあったが、
それは氷山の一角でしかなかった。久方ぶりに訪れた湯国市には、誰にも退治されなくなった
魔女が居つき、多くの住民が犠牲になったことで、強化されてしまっていた。
「街に到着した私たちが最初に見たのは、人通りが消えた街の光景でしたの。
以前、訪れた時は営業していた商店は、多くが市外へ移転していましたの。
その原因は、湯国に居ついた魔女が起こした異変ですの」
「異変とは?」
「天敵となる魔法少女が街にいない。餌となる人間が潤沢。これで魔女が居つかないわけがない。
ラビさんのお爺様とお母様のお話によれば、魔女によって撲滅派が大変なことに」
その先を話そうとしたとき、ラビが静止に入って那由他の話を止めた。
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