245: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:33:51.19 ID:1kNqHEos0
一つの“兵器”として見た場合、W号戦車は旧式もいいところだ。装甲厚、最高速、最大・有効射程、貫徹力、旋回性能………どれをとっても近現代の最新鋭戦車とは比べるべくもない。
対深海棲艦戦力として見れば尚の事で、カール自走臼砲や列車砲のような規格外でもない限り基本的には足止めすらろくに出来はしないだろう。
それでも、コレは“戦車”だ。単純比較では陸戦における最強兵器であり、王者。現代戦は対戦車火器も充実しているけれど、未だただの歩兵にとっては十分な脅威足り得る。
246: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:36:19.95 ID:1kNqHEos0
(ドイツ語の授業でも履修していたのかしら……?)
学園艦の最大の設立理由は“海外に通用しうる人材の早期育成”であり、この理念の影響から各学園艦は英語以外にも多数の外来語を選択制の授業に取り入れている。
流石に大洗女子学園の授業内容まで網羅するほどの“フリーク”には私もまだ踏み入れていないけど、独逸語があっても全くおかしくはない。単語の内容にしても、片方は元から知っておりもう片方は「炎」などの極一般的な意味も含まれてる。授業で習うことはあるでしょう。
247: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:43:34.19 ID:1kNqHEos0
「右に寄せてください!!」
∬;´_ゝ`)「っととと!!?」
<ヽ;`∀´>「ハニダ!!?」
248: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:45:09.02 ID:1kNqHEos0
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249: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:46:42.11 ID:1kNqHEos0
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250: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:54:11.43 ID:1kNqHEos0
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251: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:57:27.91 ID:1kNqHEos0
(;*‘ω‘*)「大層ご立腹だねぇ……穏やかじゃないっぽ!」
「ガァッ!?』
「このまま防護陣地まで撤退を!!」
252: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 22:00:01.62 ID:1kNqHEos0
《射撃開始、射撃開始!》
「怯むな、数はさっきよりマシだ!」
「っ、でもなんかさっきより速いやつ多くない!?」
253: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 22:04:30.74 ID:1kNqHEos0
強引にこじ開けた一個小隊相当の“穴”。後続がそこを埋めきる前に、こっちからその中に滑り込む。
さっき保安官たちも無線でやり取りしていたけど、【暴徒】の勢いや見える範囲での【寄生体】の密度を見る限り恐らく今回の攻勢は前にこの“防護陣地”へ行われてきたソレよりも激しさが増している。
マジノ要塞にでも籠もっているならいざしらず、昭和の学生運動に毛が生えた程度のバリケードでこの兵力差を埋めきれるかどうかは怪しいところね。
254: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 22:16:34.88 ID:1kNqHEos0
寡勢が大群と相対する際に、重要なのは此方の戦力を如何に“集中”するかだ。
テルモピュライのスパルタ然り、イッソスのアレクサンドロス大王然り、桶狭間の織田信長然り、沖田畷の島津家久然り、硫黄島の栗林忠道閣下然り。歴史を紐解いても、少数兵力側が戦況を覆すか大いに善戦した時は、基本地形や天候を利用して“真っ向勝負”が起きないようにするところから始まっている。
そこに敵の油断や混乱、彼我の練度・兵装差が加わることで、初めて物量差を覆すだけの余地が生まれるってわけ。寡兵が大軍を何の変哲もない真っ向勝負で打ち破るとしたら、それこそタイムスリップした直後で弾薬が潤沢な自衛隊と戦国の侍軍団くらい兵装格差がないと無理でしょうね。
255: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 22:24:02.70 ID:1kNqHEos0
腕は痺れ始めているし、肺は少ない酸素を必死にやりくりして正に青息吐息、脚だってまるで満杯まで入れた輸送用ドラム缶を鎖で繋いで動かしているかのような重さだ。
現時点での“全力”を振り絞っての戦闘から、せいぜい2分か3分しか経っていない。けれど、あと5分この状態を保てるかも怪しいものわね。
まぁその間に7、80人は斬ったけど、今現在押し寄せてきている全体量からしたらまるで足りない。仮に私がここで力尽きれば、後続に飲み込まれて間違いなく一巻の終わり。
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