エンド・オブ・ジャパンのようです
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247: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2023/07/26(水) 21:43:34.19 ID:1kNqHEos0
「右に寄せてください!!」

∬;´_ゝ`)「っととと!!?」
<ヽ;`∀´>「ハニダ!!?」

西住さんの指示に従い、右手側の塀にぶつかるようにしてW号の車体が道路の右側に走行位置を寄せる。襲ってきた衝撃を、男保安官と阿音が必死に車体を掴んで耐える。

└(*・ヮ・*;)┘「おわわっ!!?」
「お馬鹿っ!!」

因みに鈴はデサント体制でH&K PSG1を構えようとするという無謀極まった行為を試み、案の定落ちかけたため私が首根っこを掴む羽目になった。

└(*゚ヮ゚*;;;;)┘「ひゃあ〜……」

そんな彼女の足先スレスレを、機銃掃射が一筋駆け抜けていく。合成皮革の焦げる匂いが一瞬鼻孔を擽り、それは直ぐに鈴の全身から吹き出した膨大な冷や汗の饐えた匂いに上書きされる。

『『『────………!!』』』

W号の位置が変わった為か、後続機体からの追撃はなく敵編隊は一度飛び去っていく。

ただし諦めたわけじゃない。直ぐに旋回し、今度は私達の左手側から一斉に降下してくる。

「小銃を叢雲さんに!」

∬;メ´_ゝ`)「弾倉は入れ替えてあるわよ!」

「…ありがとう!」

投げ渡された89式小銃を受け取りながら、私は内心で戦慄する。

艤装はほぼ装備せず、中破中という今の状態でも、艦娘の膂力は人間を遥かに凌ぐ。小口径のアサルトライフル程度なら、落ちないように体を支えつつ片手で構えるなんて造作もない。
敵機の攻撃は機銃掃射。低速とはいえ移動中の、しかも装甲を持っている相手を目標とするなら自然肉薄が必須になる。連射可能な武器を艦娘である私に与え、即席の対空機銃座として使うという策は理に適っている。

その、“最適解”を。

この修羅場で、土壇場で、実際の“戦場”など一度も経験したことのない、年端も行かない少女が。

何故ほぼノータイムで導き出せるのか。

「堕ちなさい!!」

『『『ッ!!!?!??』』』

『『『………………ッ!!』』』

胸の内を満たす動揺を表に出さぬよう歯を食いしばりつつ、小銃を小脇に抱えて上に向け引き金を引く。
艦娘の動体視力に加えてアイツの訓練の成果もあるのに、多少の損傷ごときでこの程度の的に当たらなくなる道理はない。迸る火線が先鋒3機を貫き、後続も銃火に陣形を切り裂かれ大きく壊乱した状態で離れていく。

「主砲、11時方向指向!!照準、敵空母!!!」

その様子を眼にした瞬間、西住さんが一際声高に叫んだ。

「撃て!!!」

車体が揺れ、砲火が迸り、75mm弾が砲口から飛び出す。

砲弾はそのまま弧を描いて飛翔し、

『……ボォッッ!!?』

ヌ級Flagshipの表面装甲で、小さく爆炎を上げた。


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