165:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:22:52.21 ID:XVB8s0iW0
それは、魔界への傾倒を
究極のところまで発展させるという策だった。
具体的には、従来用いられていた悪魔との契約術をさらに強化して、
魂そのものを契約相手と同化させることにしたのである。
166:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:23:18.23 ID:XVB8s0iW0
確かに、魔女の言い分には一理あった。
そのため当初は、間に立った各派閥が魔女をなだめつつ
主神派にも譲歩を訴え、双方が納得する妥協点を探ろうとしていた。
167:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:24:18.73 ID:XVB8s0iW0
こうして互いの大義と信念の衝突により、
魔女と天界の関係はより悪化していくこととなる。
主神派はついに魔女らを公に「敵」であると宣言し、
168:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:24:47.37 ID:XVB8s0iW0
くわえてちょうどこの時、人間界を襲ったとある『外圧』が
諸勢力の自制をさらに促した。
突如、人間界の外縁部たる「狭間の領域」にて莫大な力が放出され、
169:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:25:58.78 ID:XVB8s0iW0
しかし一方で、もはや修復不能なまでに
関係が拗れていたのも事実だった。
これ以上の関係悪化は努力と良心で防げるかもしれない、
170:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:26:25.84 ID:XVB8s0iW0
そしてこの「流れ」は、
実はある存在によって
意図され引き起こされたものであった。
171:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:26:59.80 ID:XVB8s0iW0
4 「黒幕」と魔帝
魔帝は人間界の動向を注視していた。
172:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:27:27.16 ID:XVB8s0iW0
二つめは、魔帝は外部から観察していたという点である。
天界・人間界勢は混迷した渦中にあり、
竜王討伐と人間界の修復、魔女の強硬策といった問題に集中するあまり、
173:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:27:53.68 ID:XVB8s0iW0
そしてもし黒幕が存在するのならば、
魔帝にとって見過ごせない問題であった。
人間界を覆うほどの策略ということは、
「世界の目」もその黒幕の術中に置かれるからである。
174:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:28:21.94 ID:XVB8s0iW0
黒幕の尻尾を掴むにはやはり、
まずは『混淆』について分析する必要があった。
とはいえ、『混淆』を含む竜王の残骸はこの時期、
175:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:28:51.81 ID:XVB8s0iW0
だが、ごく少数であっても
『混淆』の記録が魔界に渡ったという時点で
魔帝にとっては充分だった。
一部の大悪魔たちが『混淆』の記録を入手したと知るや、
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