176:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:29:20.81 ID:XVB8s0iW0
ともあれ、こうして記録入手に成功した魔帝は
すぐに詳細分析を行った。
『混淆』の力、すでに魔女によって入念な分析が行われていたものの、
由来を含めて詳細は未だ解明されていない。
177:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:29:48.75 ID:XVB8s0iW0
こうして得られた知見は、
魔帝にとって想像以上の収穫だった。
『無』の力を有しているかもしれないロキの行方は、
魔帝にとって長らく最大の問題であったが、
178:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:30:20.10 ID:XVB8s0iW0
黒幕がいると前提した場合、
現時点のその目的はあくまで人間界に不和を植えつけることであり、
即時の破壊行為は望んでいないと考えられた。
179:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:30:46.43 ID:XVB8s0iW0
だが二番目の個体も相応に強力であった。
これが滞りなく人間界内に到達した場合、
瞬時に爆発的な暴走を起こし、
天界勢が完成させたばかりのオーディン位相群を大きく壊し、
180:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:31:13.18 ID:XVB8s0iW0
この瞬間、まず天界・賢者・魔女とは異なる、
未知の何者かが虚無に潜んでいる点は確定した。
そしてその存在が相応に強大な存在であることも。
181:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:31:40.87 ID:XVB8s0iW0
その情報をさらに分析すると、
ついに具体的な正体にまで迫ることもできた。
ナイトメアを葬った攻撃は、
『無』ではないにせよオリジナルのOMNEの力だったのである。
182:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:32:26.10 ID:XVB8s0iW0
こうして魔帝の勘通り、
竜王の件には真の黒幕が存在し、
正体はロプトであることがほぼ確実となった。
183:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:32:55.31 ID:XVB8s0iW0
ならばロキはどこにいるのか、どのような状態か、
今でも『無』を使えるのだろうか、
使えるとしたらどの程度の水準まで使えるのか。
184:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:33:24.37 ID:XVB8s0iW0
しかし逸る魔帝を弄ぶかのように、ロキの捜索はまったく捗らなかった。
彼は辛抱強く監視と分析をつづけ、
ときに再び大胆に人間界への挑発を行ったが、
ロキと思われる明確な反応はなかった。
185:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:33:52.18 ID:XVB8s0iW0
さすがに大規模な侵略を受ければ、
沈黙し続けたロキも何らかの行動をとる、と考えたのである。
もしこれでも出てこなかったら、魔帝はそのまま人間界を征服し、
186:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:34:29.79 ID:XVB8s0iW0
魔帝の欲求優先の指向は、具体的な侵略計画にも色濃く現れていた。
彼が練りはじめた侵略構想は非常に大規模なものだった。
幾万もの大悪魔の将、そして天文学的な数の兵からなる大軍勢によって、
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