183:名無しNIPPER[sage saga]
2022/03/22(火) 12:32:55.31 ID:XVB8s0iW0
ならばロキはどこにいるのか、どのような状態か、
今でも『無』を使えるのだろうか、
使えるとしたらどの程度の水準まで使えるのか。
それらが次なる最優先事項だった。
これら明らかにすべく、魔帝は今まで以上に慎重に事を進めた。
相手が『無』を有する以上、
魔帝にとってすらも油断や過信は命取りになりうる。
それは己が相手よりも弱いことを認めたも同然という、
傲慢な魔帝にとっては屈辱的な面もあったが、
同時に彼はその「不利」を楽しんでもいた。
魔界の帝王となった彼といえども、
個としては闘争を糧とする悪魔であり、
限界に挑戦する侵犯者であり、不撓不屈の戦士でもある。
上位者への挑戦という本能的な悦びは、やはり彼をも奮わせた。
特に果実を得てアルゴサクスとアビゲイルに勝って以降、
挑戦する機会が無かったためなおさらに。
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