119: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:10:44.01 ID:OCYa+xYb0
【>>118
2.カフェ
コンマ1桁が8のためイベント発生です。】
買い忘れたものと言っても、学校で使用する文房具を少々。ポイントとしては七百ポイント、時間にして十五分程度で済んだ。
120: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:11:12.87 ID:OCYa+xYb0
もし明日、早見さんとの時間を作れなかったら当初のスケジュールが崩れる。ここは彼女と二人きりの時間を作るべきだろうと判断した。
「そんな、お礼なんて…」
わたしと目が合うと、すぐに逸らされる。
121: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:11:51.97 ID:OCYa+xYb0
二人でその列に並び、学生証端末でメニューを確認する。今回は店頭注文の運びになるが、先に席を取って学生証端末で注文後に受け取りだけを行う手段もよく利用されているようだ。
「わたしは決めたけど、早見さんは?」
「ぁ……えと、これを…」
122: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:12:17.74 ID:OCYa+xYb0
わたしが飲んだのを確認した後、早見さんも一口。
かなり美味しかったのか、表情に出ている。
「本格的な授業は明日からだね」
123: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:12:44.68 ID:OCYa+xYb0
そんな彼が向かってくるのは、こちら側。
とてつもなく嫌な予感がした直後のことだった。
「お前が春宮か?」
124: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:13:12.37 ID:OCYa+xYb0
それからすぐに彼は話を切り出す。
「俺のクラスへ来い、春宮」
「────?」
125: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:13:39.02 ID:OCYa+xYb0
まず間違いなく毎月一日に全生徒へ『十万ポイント』が支給されていれば、それらを利用する生徒はほぼ皆無と言ってもいいだろう。しかし今の話を聞いて、もし二千万ポイントを貯めるための節約の一環として無料配布のモノが用意されているとすれば────いや、あるいはその両方のためか。
どちらにせよ興味深い話のため続きを聞くことに。
「続けてください」
126: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:14:08.03 ID:OCYa+xYb0
そんなことできるはずがない。
「だいたい、わたしが協力するとでも?」
「するさ。お前は俺に協力する。そして一千万を貯めるために尽力する。晴れて半年後には、俺と同じクラスになれるってわけだ」
127: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:14:37.92 ID:OCYa+xYb0
◇◇◇
寮のフロントで早見さんの部屋番号を尋ねると、割とすぐに教えてくれた。クラスメイトであることを最初に伝えたのが大きかったんだと思う。
この寮ではインターホンが二種類ある。
128: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:15:08.69 ID:OCYa+xYb0
ロビーで待っていたわたしと合流すると、手に持っていた鞄に目をやる。
「あ、すみません…。鞄を持たせてしまって…」
「ううん、いいのいいの。こっちこそごめんね。ちょっと絡まれちゃって」
129: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:15:48.60 ID:OCYa+xYb0
もし校内で暴力沙汰を起こせば監視カメラの映像を頼りに停学、あるいは退学も免れない。
そういったことを抑止するための監視カメラだと考えれば理解できるが、一つ不可解なことはそのカメラが絶妙に隠されていること。じっくりと視認しなければ気が付かないほど微小なカメラが幾つかあった。
気になる点は無尽蔵だが、それは追々考えるとして今は早見さんのことに集中しよう。
「ほんっとうに今日はごめん。もしよかったら明日とか明後日とか、時間を作って貰うことは出来ないかな」
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