124: ◆yOpAIxq5hk[saga]
2021/09/11(土) 11:13:12.37 ID:OCYa+xYb0
それからすぐに彼は話を切り出す。
「俺のクラスへ来い、春宮」
「────?」
言っている意味が理解できず、わたしは返答に困る。
休み時間の度にクラスへ遊びに行く、という意味ではもちろんないだろう。
「なんだ、知らないのか? ポイントを使えばクラスの移動が出来るそうだぜ。その額は、二千万。それだけ払えばAクラスにもDクラスにも移動ができるらしい」
「二千万って、本気で言ってるんですか?」
色々とツッコミどころはあったが、特にポイントの部分には興味を惹かれる。二千万ポイントを貯めることはまず不可能。
そして貯めた先のクラス替えという制度は、何を示すのか。
なんであれこの男子生徒は、わたしよりもずっと学校のポイント制について足を踏み入れているようだ。
「あぁ、本気だとも。一人当たりに毎月振り込まれるポイントは────と、念のため確認だが、気付いているよな? この仕組みくらいは」
わたしは頷くことも首を振ることもしなかった。
コンビニに用意された無料の品、学食の無料定食。
この二つが用意されている時点で、昨日立てた『仮定』はほぼ確証へと切り替わっていた。
608Res/522.78 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20