106:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 22:51:17.21 ID:QqIdgo5i0
「あら。どこか気に入らない?」
「気に入らないっていうか……折り合いが悪くて」
107:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:00:59.75 ID:QqIdgo5i0
目の端に滲みかけていた涙を軽く拭い、
奏はようやくいつもの落ち着きを取り戻します。
「ねぇ。よければ聞かせてもらえる? 貴女と神様の馴れ初め」
108:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:10:29.79 ID:QqIdgo5i0
一通り語り終える頃、二つのカップは空になっていました。
「……ごめんなさいと、言うべきではないんでしょうね」
109:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:18:41.85 ID:QqIdgo5i0
「なるほどねー……」
「神様を唄うのが気に入らないの?」
110:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:25:03.16 ID:QqIdgo5i0
「凄いね、奏は」
「これだって虚勢かも」
111:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:31:58.65 ID:QqIdgo5i0
◇ ◇ ◆
事務所へ立ち寄った際、まだ約束の時間まで暇があると、
大抵のアイドルは事務室の片隅にパーテーションで区切られた、
112:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:38:03.30 ID:QqIdgo5i0
頁と見つめ合っていた視線がすいと上を向きました。
澄み切った美しい瞳に見つめられ、加蓮は思わず半歩だけ退がります。
「……読んだ事が……お有り、なのですか?」
113:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:45:27.13 ID:QqIdgo5i0
「コールドスリープから目覚めた後、お仕事貰うじゃん?
必ず一日一回はミスがあるのに気付く場面、けっこー怖かった」
「なるほど……確かにその場面は、私も覚えています。
114:名無しNIPPER[saga]
2020/05/01(金) 00:04:49.12 ID:TaaH9Z3P0
ひとしきり興味を満たし終えたところでようやく、文香は我を取り戻しました。
「……申し訳有りません。加蓮さんの都合も考えず、独りよがりな会話を……」
115:名無しNIPPER[saga]
2020/05/01(金) 20:20:52.49 ID:TaaH9Z3P0
居るでしょう? 百人も。
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