110:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:25:03.16 ID:QqIdgo5i0
「凄いね、奏は」
「これだって虚勢かも」
「嘘だぁ」
凄いアイドルと組んでしまったなと、加蓮は今頃になって痛感していました。
次回の定例ライブに新曲は間に合わないと聞きましたが、
いずれやって来るユニットの初ステージまでに仕上げなければならないのですから。
彼女と並び立てるくらいに。
嘆息しながらふにゃりとテーブルへ崩れた加蓮を見て、奏は妖艶に笑みました。
「それに、何もひとりで考える必要なんて無いんだから」
「……ほぇ?」
「頼れる仲間が居るでしょう? 百人も。すぐ隣にだって」
奏がカップを持ち上げ、一口。
長いまつ毛がぱちりと瞬いたのを見て、加蓮は訊ねました。
「奏。ココア好き?」
「さてね。珈琲党だから」
「ふぅん」
割と甘党っぽいよって、後で担当さんに伝えてやろう。
ちびちびとココアを楽しむ彼女を前に、加蓮はそう決意しました。
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