108:名無しNIPPER[saga]
2020/04/30(木) 23:10:29.79 ID:QqIdgo5i0
一通り語り終える頃、二つのカップは空になっていました。
「……ごめんなさいと、言うべきではないんでしょうね」
「ん。要らない」
「面白い話だったわ……何か頼む?」
「ココア。出来ればマシュマロ入りのやつ」
「一応、訊いてみましょうか」
しばらくして、マシュマロ入りのココアが二つ、運ばれてきました。
「奏は? 神様好き?」
「さてね。アグノスティクだから」
「あー。最近多いよね」
不可知論者――アグノスティク。
知らないものは分かり得ないとする理論であり、
特に宗教においては神の存在について否定も肯定もしない立場を指します。
おおよそ、その辺りの女子高生が喫茶で持ち出す類の言葉ではないでしょうが、
この二人はかなり特殊な一派に属していますので。
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