白雪千夜「私の魔法使い」
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81:21/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:01:10.09 ID:ldlfMP+C0
 ちょっとだけ歩くのが速くなった千夜の後をついていくと、途端に急ブレーキが掛かり危うくぶつかりそうになる。

 何かを見つけたのか一点に集中された千夜の視線の先には、ゲームセンターのクレーンゲーム、の景品、の中にある千夜に教えた緑色の物体があった。似たような黒いのと桃色のまである。

「……ぴにゃこら太、実は気に入ってたの?」
以下略 AAS



82:21/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:02:18.87 ID:ldlfMP+C0
 これを誕生日に贈られて喜ぶ人もいないことはないのだろうが、少なくともちとせはそちら側ではない、ような気がする。千夜からの贈り物であれば別だが。

「違うって! 千夜にあげるってば。いらない?」

「私に厄介払いさせるつもりなら断ります」
以下略 AAS



83:21/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:03:24.36 ID:ldlfMP+C0
 店に着くなり、目付きの悪い1人と1匹に睨まれてしまう。さっき出会ったばかりの人形にすら非難されてしまうとは。

「え、だめ?」

 プロデューサーが千夜を連れてきたのはアクセサリー店だった。
以下略 AAS



84: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:04:16.74 ID:ldlfMP+C0
22/27



「お誕生日、おめでとうございます。黒埼ちとせさん」
以下略 AAS



85:22/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:11:28.23 ID:ldlfMP+C0
「知ってる? あの子、帽子と眼鏡を掛けて夕飯のお買い物とかしたりするようになったんだ。気に入ってくれたのかな? それとも……誰かさんの影響?」

 2人でプレゼント選びに行ったことがばれたかと思い心臓が一瞬跳ね上がったが、もしそうならもっと悪戯っぽい目をしてからかってくるところだ。

 それにしても、飾り気のさらさらない千夜がどうしたというのだろう。
以下略 AAS



86:22/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:12:35.99 ID:ldlfMP+C0
 普段から帽子と眼鏡を身に着け出したことをそんなに知られたくなかったのだろうか。

 気にはなるも、命は惜しい。プロデューサーはこのささやかなパーティーを穏便に終えて無事に帰れることだけを人知れず願った。

「あ、そうだ。千夜ちゃんシェフの年に1度の特別ディナーをいただく前に、ちょっと待ってて」
以下略 AAS



87: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:14:08.36 ID:ldlfMP+C0
23/27



 事あるごとに千夜から贈られたムーンストーンのネックレスを着けているちとせとは対照的に、ちとせから贈られたサンストーンのネックレスを千夜は着けたがらなかった。
以下略 AAS



88:23/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:15:25.26 ID:ldlfMP+C0
「逆に考えてみよう。どういう時なら着けてもいいって思える?」

「どういう時、か。そうだな……。お嬢さまは可能な限り、私の贈ったものを身に着けてくださっている。お嬢さまと並び立てる時であれば、私も……気兼ねしないかもしれない」

「というと、ユニットとしてステージに上がった時だけ? 1年に何回、何時間着けられるかどうかだな……」
以下略 AAS



89:23/27  ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:16:11.85 ID:ldlfMP+C0
「ぎゃあっ!? えっ、ちとせ? 何してるんだよ!?」

「やっと気付いてくれたぁ……」

 首筋に痛みは感じないまでも、何かを突き立てられた感触と微かな薔薇の香りに振り向くと、ちとせがものの見事にふてくされていた。
以下略 AAS



90: ◆KSxAlUhV7DPw[sage]
2020/02/04(火) 21:17:31.56 ID:ldlfMP+C0
24/27



 ただならぬ悲壮感をひた隠しにしている千夜のレッスン風景を見学しながら、邪魔にならないよう、そして聞かれないようちとせとプロデューサーは小声で密談していた。
以下略 AAS



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