28: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:19:55.51 ID:OJA0wgUK0
「どうしたのさ、急に静かになって」
29: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:20:46.61 ID:OJA0wgUK0
プロデューサーは私が思うところ――具体的にはどうして拗ねていたのかだとか、どうして突然拗ねるのをやめたのかだとか――を打ち明けるのを待っていた。
膠着状態の打破のためには、私が口を開かなければならなかった。
30: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:21:50.01 ID:OJA0wgUK0
☆
31: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:22:32.60 ID:OJA0wgUK0
――エレベーターは一階に辿り着く。一歩一歩足を踏み出すたびに、行き場のない後悔が肥大化して、私の胸をゆるやかに締め付けた。
32: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:23:20.74 ID:OJA0wgUK0
☆
33: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:24:16.70 ID:OJA0wgUK0
ニュース番組はポップな音楽とともに、星占いのコーナーに移った。
そうだ。
自分で決められないのなら、他人に決めてもらえばいい。
34: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:24:51.95 ID:OJA0wgUK0
☆
35: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:25:39.57 ID:OJA0wgUK0
☆
36: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:26:22.22 ID:OJA0wgUK0
「もう来ないのかと思ってたよ」
37: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:27:09.57 ID:OJA0wgUK0
だから私は、とりとめのない話をすることにした。
唐突に始まった世間話は、何の身にもならない話ばっかりだったけれど、ふたりの間に漂っていた奇妙な緊張感を弛緩させるには十分なものだった。
38: ◆YF8GfXUcn3pJ[saga]
2019/08/18(日) 02:27:41.74 ID:OJA0wgUK0
「ね、それよりもさ」
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