19:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:39:13.94 ID:XLNzjGnq0
永遠にも思えたコール音だった。だから、ぷつっという音とともに聞こえてくる声が、まるで天使の声のように聞こえたのも、致し方ないことだといえよう。
『もしもし……プロデューサーさん?』
20:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:39:58.02 ID:XLNzjGnq0
「じゃし?」
『はい。邪悪な視線、と書いて邪視と読みます。プロデューサーさん、サングラスはありますか?』
21:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:40:26.73 ID:XLNzjGnq0
「う……」
「大丈夫っすか?」
22:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:41:47.37 ID:XLNzjGnq0
『それなんですけど、その……』
と、そこまで言って、霧子が初めて言い淀む。
23:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:44:29.59 ID:XLNzjGnq0
◇
「ぜっっっっっっっったいに嫌よ!! 死んだ方がましだわ!」
24:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:45:41.23 ID:XLNzjGnq0
「――はい。はい。そういうことでして、本当に申し訳ございません。はい、ええ、ええ」
不浄な物大作戦は幕を開けていた。とりあえず、ロッジにある使えそうなものはすべてかき集めた。アイドル三人には買ってきていた飲み物を全て飲み干してもらっている。
25:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:46:25.98 ID:XLNzjGnq0
そんなこんなで、霧子主導による邪視撃退作戦は邪視という最大の懸念を残して順調に進んでいた。
「うわ、色薄いっすねー」
26:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:47:12.03 ID:XLNzjGnq0
「……緊張して、全然でない」
「そんなこと言ってないで、飲むんすよプロデューサーさん!」
27:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:48:07.68 ID:XLNzjGnq0
◇
できることならここに篭っていたかったのだが、霧子の意見はロッジに来られる前に、どうにかした方が良い、というものだった。
28:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:48:41.95 ID:XLNzjGnq0
俺たちは、サングラス・ペットボトル(一人二本)・軽目の食料が入ったリュック・備え付けの双眼鏡・懐中電灯等を持って、裏山に入っていった。暗くなる前にどうにかしたい、というのが霧子の考えだったし、俺たちもそれには賛成した。
果たしてアイツの視線に耐えられるのか? 望遠鏡越しではなく、グラサンがあるとはいえ、間近でアイツに耐えられるのか? 様々な不安が頭の中を駆け巡った。
40Res/33.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20