20:名無しNIPPER[saga]
2019/07/26(金) 17:39:58.02 ID:XLNzjGnq0
「じゃし?」
『はい。邪悪な視線、と書いて邪視と読みます。プロデューサーさん、サングラスはありますか?』
「サングラスなら、一応皆の分を持ってきているはずだ」
記憶を頼りにゴソゴソとバッグを漁ると、やはり三人分のサングラスがある。
『それで、邪視さんをもう一度見てみて欲しいんです。多分、あんまり移動してはいないと思うから……』
三人の視線が一斉に俺に集まる。悪気はないのはわかってるんだけど、正直アレをまた見る気はしない。
仕方がない。大きく息を吸ってから、サングラスをかけて恐る恐る望遠鏡を覗き込む。先ほどの場所を思い起こしながら暫く座標を動かしていると、霧子の言う通りソイツ――「邪視」を発見した。
サングラス越しにぼやけている中、木々の間にいるソイツと目が合った。言い様の無い不安がまた襲ってきたが、さっきほどでは無い。
だが心臓の鼓動が異常に早い。と言うか、さっきの場所では無い……邪視はふにゃふにゃと奇妙な踊り? をしながら動いている。
目線だけはしっかりこちらに向けたまま……山を降りている。まさか、こっちに来ている……?
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