男「この俺に全ての幼女刀を保護しろと」
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213:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:34:57.51 ID:f3jC59Mz0

梅雨離 最高 -つゆりもりたか- 紺之介の父である。
最高は熊の血滴る源氏の刀を見て戯けた様子で軽く両腕を挙げた。

最高「ははっ、まいったねぇ。この辺は獣の通りが少ないって聞いたモンだから身を隠すのに丁度いいと思ってたんだが……まさか熊殺しの方に会っちまうたあな」
以下略 AAS



214:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:35:40.85 ID:f3jC59Mz0
…………………

紺之介「幼刀と戦うこと……だと?」

源氏「そうだ。最高は俺のぼやきを聞き入れそれを成すための方針を与えてくれたってわけだ」
以下略 AAS



215:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:36:40.92 ID:f3jC59Mz0
…………………

最高「だかな……俺の息子はもっとつえーぞ」

彼が先ほどまで語っていた幼刀の伝説を感嘆としながら聞いていた源氏は一時眉を顰めた。
以下略 AAS



216:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:37:20.70 ID:f3jC59Mz0
最高「俺は美刀を愛し、先祖にまみえるため故に幼刀を手に入れようとしたが露離魂を持たぬ俺がそれらを手中に収めたとてそれはただの美刀と成り下がってしまうことに気がついた」

最高「だから俺は、同じく美刀を慈しむ志を持った息子の紺之介に全てを託すこととした」

最高「だが息子まで盗人とするわけにはいかんだろう? だから他の連中にこの児子炉以外の刀を一時隠してもらうこととしたのだ」


217:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:38:07.75 ID:f3jC59Mz0
最高「源氏と申したか……幼刀を追うならそのときは覚悟しろ。お前さんはいつか必ず紺之介と衝突する。息子は先十五年と経たぬうちに元幕府の連中に頼られる剣豪となる。この俺のようにな」

忍ぶ為に山道へと入ったというのが嘘かのような高笑いを上げて最高は息子を褒め称え続けた。
彼の倅と嗜好の話は流し耳に聞いていた源氏であったが彼の発言の一部に触発された。

以下略 AAS



218:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:39:25.07 ID:f3jC59Mz0

源氏「最高おめェ……その幼刀児子炉を持ってこれからも逃走し続ける気か? ってことはなんだ……そんだけ溺愛してる小僧にも、もう今後一切顔合わせする気はねぇんだな」

最高「……何が言いたい」

以下略 AAS



219:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:39:51.34 ID:f3jC59Mz0
逃げるような獣脚に紛れて源氏は再び口を開いた。

源氏「その小僧に合わせてやるって言ってんだ。あの世でな」

最高「ほう?」
以下略 AAS



220:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:40:28.73 ID:f3jC59Mz0
……………………

源氏の語りにて紺之介は悟った。

紺之介「つまり、父は……」
以下略 AAS



221:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:41:39.09 ID:f3jC59Mz0
心身ともに余裕なく肩で呼吸する紺之介。
その前髪から覗かせる睨みに対して凄まれることもなく源氏は峰で肩を叩いた。

源氏「でもな? 最高の奴俺に重要なことを何一つ喋らずに逝きやがった。他の幼刀の在り方もそうだがな、一番頭に来たのは持ってる幼刀とは殺りあえねぇってこった」

以下略 AAS



222:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:42:22.08 ID:f3jC59Mz0
源氏「そうしたら金がいるだろ? まぁ文無しだったからよ……村一つ二つ焼いて金目の物漁ってたんだがある時それすら馬鹿馬鹿しくなっちまってな。いろいろ溜まってたんだよ」

源氏「だからある日焼いたついでに村のメスガキを犯してな……これが思いのほかイイもんだったんだよ。うるせェ悲鳴やら嬌声やらも全部快感に変わんだ。ありゃ今思い出してもたまんねェぜ」

源氏は歯と歯の隙間から舌をちらつかせて下衆そのものといった様子の嘲り笑いを浮かべた。
以下略 AAS



223:名無しNIPPER[saga]
2019/04/21(日) 09:43:22.05 ID:f3jC59Mz0

源氏「そんなことしている内によ……抜刀したヤツの姿が見えるようになっちまったぜ。しかし自分の所有物とは戦えねェたぁがっかりだよなァ〜……」

源氏は目の前の男が己の狂気に足を固められているとも知らずに何年も蓄積させた愚痴をここぞとばかりにこぼし続ける。
彼を前にして紺之介の戦慄収まることを知らずただただ太刀の刃先にか細い戦意を乗せて構えるばかり。その最中に源氏たる男の『異常』を噛み締める。
以下略 AAS



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