おじさん「長富蓮実…?」
1- 20
19:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:22:08.53 ID:vutjDZzWo
 
「隊長殿、こっち!こっち!」

どうすればよいかも分からぬ私を、ワッキー氏が遠くから手招きしていた。

以下略 AAS



20:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:25:04.13 ID:vutjDZzWo
 
──────

『……神谷さんはこの曲、歌ってみてどうでしたか? レコーディングの時の感想をお聞かせください』
『えっ、あ、あたし!? なんで! 何も聞いてないぞ!』
以下略 AAS



21:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:27:22.52 ID:vutjDZzWo
 
対してステージの左端―――私からはトライアドプリムスの神谷奈緒に隠れてほとんど見えない―――私の位置から一番遠くにいたのが長富蓮実だった。
どうやらあちらは緊張が勝っているらしい。柔らかな笑顔こそ保っているものの、体は微動だにしていない。

しかし写真でみた時の古めかしく懐かしいオーラは実際に見るとひとしおで、私は年甲斐もなくドキドキしてしまっていた。
以下略 AAS



22:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:29:35.49 ID:vutjDZzWo
 
──────

“では皆さん、名残惜しいのですが……そろそろお時間ということで、今回の販促イベントはこれにて終了とさせていただきます”

以下略 AAS



23:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:31:41.53 ID:vutjDZzWo
 
「あの……」
「あっ、すみません。 握手会の列は向こうが最後尾で……」
「いえ。違うんです、その……脇にいた2人とは……握手はできないのでしょうか」

以下略 AAS



24:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:33:09.98 ID:vutjDZzWo
 
「長富の担当の者です」
「……はい」
「申し訳ないのですが、今回はトライアドプリムスのイベントでして。 メンバーの3人だけが握手会の対象です」

以下略 AAS



25:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:34:27.26 ID:vutjDZzWo
 
「ツイッターで彼女のことを知って……昔ながらの女の子で今時珍しいなと、興味を抱いたもので……それだけなのです」
「お気持ちはありがたくいただきます。それでも、今日のところは会わせて差し上げることはできません。ご了承いただきたい」

気恥ずかしさもあったが、マネージャーが私より歳上に見えたのもあり、気づけば正直に話してしまった。
以下略 AAS



26:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:36:37.68 ID:vutjDZzWo
 
――――――

「あなたが思いつきで突拍子もなくあんな事をするなど予想してもいませんでした」
「……私もだ」
以下略 AAS



27:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:39:34.56 ID:vutjDZzWo
 
けれども一つだけ言えるのは、たった一目見ただけの長富蓮実という存在は、
三十数年来の青春の興奮、その一片だけでも蘇らせてくれたということ。

主観に塗れた決め付けかもしれないが、思い出がフラッシュバックする瞬間というものはそういう理屈を超越したものが作用しているのだろう。
以下略 AAS



28:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:42:47.20 ID:vutjDZzWo
 
「ハスミンだって立派にイマドキの子ですよ。 それでもアイドルからしばらく離れていたあなたがファンになった───これだけで十分な成果でしょう」

本人が知らずとも、とワッキー氏が付け加えた折、ふと若いころを思い出してみた。
読まれたか分からない何通ものファンレターも、音響と親衛隊たちのコールにかき消されたであろうコンサートでの声援も、
以下略 AAS



37Res/35.29 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice