おじさん「長富蓮実…?」
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28:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:42:47.20 ID:vutjDZzWo
 
「ハスミンだって立派にイマドキの子ですよ。 それでもアイドルからしばらく離れていたあなたがファンになった───これだけで十分な成果でしょう」

本人が知らずとも、とワッキー氏が付け加えた折、ふと若いころを思い出してみた。
読まれたか分からない何通ものファンレターも、音響と親衛隊たちのコールにかき消されたであろうコンサートでの声援も、
必死になって彼女たちへの思いを届けようとしていた情熱は、
いずれ「これだけ大勢のファンに囲まれていれば、自分が伝えなくても……」という想いから、年月と共に萎んでいったのだと今になって振り返る。

「だから、我々のような……いえ、あなたのようなお人が! ……応援してさしあげませんとな」
「……何度も言うが、まだファンになったというわけでは」
「またまたぁ。 どうせ時間の問題ですぞ」
「そうかも知れんが、あまりにブランクがありすぎてな」
「馬鹿真面目と言うんですよ、それを。 ブランクなど関係ありません」

あの時分との違いは、いまや清純派などいないということ。
───否、いたとして、きっと世間からはすでに過去の遺物として捉えられているのかもしれない。
そんな中現れた彼女自身が、自らのアイドル像にどれだけの思いを込めているのか。

“もっともっと知りたい
 もっともっと、彼女のことを”

なんとなく頭に浮かんだフレーズが、また私の青い記憶をくすぐる。
私のような親父にとって、そんなものを思い出させてくれるということが、彼女がどんなアイドルなのかを示す最大の根拠だ。
これだけはなぜか自信をもってそう言い切れる気がした。


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