23:名無しNIPPER[saga]
2019/02/20(水) 21:31:41.53 ID:vutjDZzWo
「あの……」
「あっ、すみません。 握手会の列は向こうが最後尾で……」
「いえ。違うんです、その……脇にいた2人とは……握手はできないのでしょうか」
『おまけ出演の長富蓮実が気になってやって来た私のような妙トンチキのために、彼女と握手をさせろ』などとは到底言えず。
「…………あー、いえ、今日はトライアドプリムスのイベントでして……先ほどの二人はメンバーではなく……えーっと……」
我ながらスタッフを困らせる面倒な奴だなと、冷静になって申し訳なさがこみ上げてくる。
やはり結構です、失礼しました、とこちらから言う前に、若い係員は「確認してきます」と小走りであちらへ走っていった。
しばらくして戻ってきた係員は、さきほど見かけた男を連れていた。
白髪、というよりグレーの髪色の、私より少し歳上と見受けられる初老の男だった。
まずいことを言ったかな……
神妙な面持ちでこちらを見つめたままつかつかと歩いてくるその男は、こちらに来るやいなや投げつけるように話し始めた。
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