411:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:32:19.32 ID:ltwtokG1O
「占い師、戦況はどうだ」
占い師と呼ばれた不惑の女性は黒い装束に身を包み、目隠しをしており、鼻と口元は薄手の布で覆い、手も同様に薄手の手袋で隠れている。
412:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:34:03.52 ID:ltwtokG1O
国王「勇者の姿はあるか」
占い師「いえ、賢者の目からは見えません」
413:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:35:34.24 ID:ltwtokG1O
「初めて見る魔術だ」
とは言うものの王に驚いた様子はなく余裕を見せている。玉座から動く様子もない。
414:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:36:32.97 ID:ltwtokG1O
錬金術師「踊り子」
国王「何?」
415:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:38:31.60 ID:ltwtokG1O
国王「小賢しい真似はするな、望むならば此処でケリを付けてやる」
錬金術師「若いな、血気盛んなことだ。貴様が国を奪い尽くしていた頃を思い出す」
416:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:40:06.65 ID:ltwtokG1O
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「此処は……」
気付けば都中央の記念広場にいた。
417:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:41:50.09 ID:ltwtokG1O
だが、光はもう一つあった。
広場の両端から放たれた二つの雷撃は轟音を立てて衝突し、やがて消滅した。
418:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:49:33.43 ID:ltwtokG1O
「何を言っている……」
「元々、全ては自由だった。よって、支配者の束縛から解き放たれ自由意志の下に生きるべきなのだ。
今宵、時は動くぞ。貴様等によって長らく停滞していた時が動き出す。そして、罪人には裁きが下るだろう」
419:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:50:40.76 ID:ltwtokG1O
「大口を叩いてその程度か」
「この私は前座だ。真打ちが現れる」
420:名無しNIPPER[saga]
2019/02/07(木) 23:52:08.78 ID:ltwtokG1O
(何だ、この表情は……)
国王は背筋に虫が這うような不気味な感覚に囚われたが、決して目を逸らすことはなかった。
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