彼女は窓フェチの変態だった
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71: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:02:43.15 ID:6W5BK61q0

 フードの男は凄まじい勢いでこっちに向かってくる。
 男の顔を隠していたフードが、走る勢いで外れた。

「お前は――!」
以下略 AAS



72: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:03:09.40 ID:6W5BK61q0

『何でお前なんかが……!』

 かつて彼女のスカートをめくったあの男子は、ひどく彼女に執着していた。
 高校の合否の発表を見に行った日のことだ。
以下略 AAS



73: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:03:36.26 ID:6W5BK61q0

『ねえねえ、たっくんは理系に進む? それとも文系?』

『文理が分かれるの、2年からだろ。気が早いな。でもまあ、多分理系を選ぶと思うよ。お前もだろ』

以下略 AAS



74: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:04:14.97 ID:6W5BK61q0

『これ見て! 綺麗でしょ』

 放課後のことだ。
 教室で課題を解いていたら、ブレザー姿の彼女が生き生きとした様子で実験の成果を見せに来た。
以下略 AAS



75: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:04:43.30 ID:6W5BK61q0

『イネ科はね、土壌からケイ素を取り込むことで自分の体を丈夫にしてることがわかったのよ』

『ああ……なるほど』

以下略 AAS



76: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:05:27.12 ID:6W5BK61q0

 時折嫌な視線を感じながらも、平和な高校生活を送ったように思う。
 クォ・ヴァディスに悲哀の感情を売り渡したから、単に思い出せないだけかもしれないけれど。

 俺達は隣県の大学を受験し、俺は理学部の地球科学科、彼女は化学科に進学した。
以下略 AAS



77: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:06:25.59 ID:6W5BK61q0

 俺や坂田は理系の就職を諦め、営業をやることになった。
 院に進むほどの情熱はなかったし、同じ研究室の院生の「院進したら余計就職先無くなるよ。専門分野と一致する仕事なんてほとんどないし、年食っちゃうからね」という言葉を聞いて、さっさと適当に就職することを選んだのだ。

 就職活動が長引いて、卒論が進まなくなるのも嫌だった。
以下略 AAS



78: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:07:04.08 ID:6W5BK61q0

 前方に、彼女とフードを被った男が口論になっているのが見えた。
 2人はこちらに気づかず、男が彼女を無理矢理路地裏に引き込んだ。

『何してるんだ!!』
以下略 AAS



79: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:08:37.86 ID:6W5BK61q0

 殴って、防いで、切られて、でも不思議と痛みはあまり感じなくて再び殴って、蹴って。
 しばらく揉み合った後、刃物を握っている遠峯の右の手首を掴んで壁に押し付けることに、俺は成功した。

『警察呼んでくるね!』
以下略 AAS



80: ◆O3m5I24fJo[saga]
2018/11/16(金) 00:09:04.65 ID:6W5BK61q0

 足の速さでは、俺はあいつより上だ。
 けれど、彼女はあまり足が速くない。
 遠峯が先に彼女に追いついてしまいそうだった。

以下略 AAS



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