20: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:01:34.73 ID:Ai+XpKnp0
「それで、トレーナーさんから見て私はどれくらいになったの?」
ダンスの基本的な動きは全部覚えた。
ボーカルも、アナウンサー時代の貯金があり、思ったほどの苦労はしなかった。
21: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:02:10.65 ID:Ai+XpKnp0
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ミニライブ当日。
デビュー曲の歌詞も、振り付けも完璧に頭に入っている。
22: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:02:46.53 ID:Ai+XpKnp0
瑞樹はステージに向かった。足取りはぎこちない。
とうとう、本当のライブ。場所は郊外のショッピングモールの一角。
“あの”川島瑞樹。客は集まっている。
1階だけでなく、2階、3階からも瑞樹を見下ろす人たちがいる。
23: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:03:28.77 ID:Ai+XpKnp0
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「おつかれさま」
悲惨なミニライブから逃げるように帰って来た瑞樹に、早苗が言った。
24: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:04:10.73 ID:Ai+XpKnp0
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ミニライブの後、瑞樹のもとに大量のファンレターが届いた。
彼女を気遣うような内容が大半で、残りはアイドルになったことを咎めるような趣旨
25: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:04:41.00 ID:Ai+XpKnp0
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手紙を読んだ3日後から、瑞樹はレッスンや仕事がないときでも、プロダクションに顔を出すようになった。
自分がどんなアイドルになりたいのか。何者になりたいのか。
26: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:05:42.48 ID:Ai+XpKnp0
瑞樹がアイドル課のリフレッシュルームへ向かうと、そこには早苗がいた。
「さっき、なんだか変なコを見たんだけど」
「楓ちゃんのこと?」
27: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:06:40.48 ID:Ai+XpKnp0
「楓ちゃんはさぁ、プロデューサーがモデル部門から引っぱってきたんだよね」
「で、そのP君が私が独占しているのが気に入らない……と」
28: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:07:21.18 ID:Ai+XpKnp0
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「もしもし楓ちゃん?
みずきちゃ……川島さんおごってくれるって!
29: ◆u2ReYOnfZaUs[sage]
2018/08/01(水) 01:08:31.63 ID:Ai+XpKnp0
「31」
唐突に、女が言った。ひどく不機嫌そうな声だった。
「はい?」
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