優子「希美、部活やめるってさ」
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2:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:09:54.63 ID:1KrY7Zfp0

「もしかして、まだ気にしてるの? 去年のこと」

頭の後ろで手を組んだ夏紀は、すごく乾いた声でさらりと私の心を覗き込んだような問いかけをする。
私は何も言わず、すこしはなれた場所でちかちかと光る屋台の灯りを見つめていた。
以下略 AAS



3:名無しNIPPER
2018/06/15(金) 00:10:03.52 ID:qC+ThRqI0
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
           O 。
                 , ─ヽ
________    /,/\ヾ\   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|__|__|__|_   __((´∀`\ )< というお話だったのサ
以下略 AAS



4:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:13:29.08 ID:1KrY7Zfp0

それからしばらくして、北宇治高校吹奏楽部は全国大会という舞台に華々しく出場を決めることになる。

そこにたどり着くまでにあった、たくさんの物語の数々は、今は置いておこうと思う。

以下略 AAS



5:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:15:57.90 ID:1KrY7Zfp0

 ◇


「中学校でトランペットパートを担当してました、一年生の吉川優子です!」
以下略 AAS



6:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:18:25.43 ID:1KrY7Zfp0

「優子、ペットパートの方はどうだった?」

今日の練習が終わり、マウスピースを水道で洗っていた私に、誰かが軽快に肩を叩く。
振り返ると、そこには銀色のフルートを片手に爽やかな笑顔を向ける、希美の姿があった。
以下略 AAS



7:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:23:07.58 ID:1KrY7Zfp0

一年に一回、私たちは、全日本吹奏楽コンクールと呼ばれる大会に出場する権利が与えられている。
京都府では、京都府大会がまずはじめに行われ、そこで勝ち上がれば、次に関西大会、そして最後には全国大会という順番で進んでいく。

私たちは、日々の練習を積み重ねながら、自分の技術をみがき、これらのコンクールに向かって、集団となって立ち向かうということになる。
以下略 AAS



8:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:25:02.41 ID:1KrY7Zfp0

「でもさ、希美の中では変わってないのよね」

「ん? なにが?」

以下略 AAS



9:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:26:17.39 ID:1KrY7Zfp0

「……全国、か」

たった一年ばかりの記憶が、もう既に遠く昔のことに思えた。
南中の全員で一丸となって挑んだコンクール。その晴れ舞台で、私たちの団体は、銀色に光る不名誉な称号を得た。
以下略 AAS



10:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:35:25.40 ID:1KrY7Zfp0

「あの、優子ちゃん。ちょっといいかな」

ぼんやりと水面を眺めていた私の肩を、再び誰かが叩く。
はい? と振り返ると、そこには金色のトランペットを携えた二年生の先輩が、こちらの様子を伺うように立ち尽くしていた。
以下略 AAS



11:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:37:08.37 ID:1KrY7Zfp0

「中世古先輩、ですか」

「ふふ。優子ちゃんも、私のこと、下の名前で呼んでくれるとうれしいな」

以下略 AAS



12:名無しNIPPER[saga]
2018/06/15(金) 00:40:55.87 ID:1KrY7Zfp0

「それで、あの、私に何か用事ですか?」

ようやく絞り出した私の声に反応するように、香織先輩はすこしだけ眉をさげる。その表情はどこか、困っているようにも思えた。

以下略 AAS



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