3: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:33:59.50 ID:ODZrmv780
「はは、志保なら容赦もしなさそうだ」
俺はわざとらしく身震いして見せると。
4: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:35:28.77 ID:ODZrmv780
「二人ともダンスがまだまだ荒いからな。集中強化しようって――」
だがこの時、偉そうに講釈を垂れる俺を唐突な衝動が襲ったんだ。
5: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:37:54.60 ID:ODZrmv780
「……まぁ、そこそこには」
「そこそこじゃなくて、具体的な時間を言ってください」
6: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:39:27.14 ID:ODZrmv780
「本当に、自分の健康に無頓着な人ですね。少なすぎます、バカじゃないですか?」
「いや、でも、合間に仮眠は取ってるから、ホントはもうちょっと多いハズで――」
7: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:41:13.44 ID:ODZrmv780
「わ、分かった。そうする、そうするよ」
「すぐですよ? 相談はまた後で改めてでいいですから」
8: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:42:50.45 ID:ODZrmv780
「どうぞって……えっ?」
「プロデューサーさんは仮眠室がお嫌いみたいですし、
私も相談がまだ終わってませんから。……どうぞ」
9: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:44:19.61 ID:ODZrmv780
「んっ」
ゆっくりと、遠慮がちに、それでも実に図々しく、
腿の上に掛けられていく重量を感じ取ったのか、志保がぴくりとその身を震わせた。
10: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:45:25.92 ID:ODZrmv780
「悪くない……ぞ。柔らかくて、いい感じだ」
とはいえ、柔らかいは褒め言葉になるんだろうか?
しかし良い匂いがする、だと変態度は即座にレッドライン。
11: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:46:46.49 ID:ODZrmv780
「きゃっ!? きゅ、急に動いちゃ!」
「す、すまない!」
12: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:48:37.34 ID:ODZrmv780
だが謝らないワケにもいかない。
言って、俺は体の向きを変えようと身をよじったのだが。
「動かないでください!」
13: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:49:52.88 ID:ODZrmv780
だが、体は身じろぎできなくとも、時間はお構いなしに流れていく。
例え数秒が数分、いや数十分に感じられるような長い体験でも、
時間だけは止まることなく進み、状況に変化を与えてくれるのだ。
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