10: ◆Xz5sQ/W/66[sage saga]
2018/06/07(木) 19:45:25.92 ID:ODZrmv780
「悪くない……ぞ。柔らかくて、いい感じだ」
とはいえ、柔らかいは褒め言葉になるんだろうか?
しかし良い匂いがする、だと変態度は即座にレッドライン。
セクハラだと訴えられないことを祈るが、
そそもそもこの状況が既にセクハラのボーダーを軽く飛び越えた先の先に在り。
「……志保の方こそ重くないか?」
「平気です。弟のお陰で慣れてますから」
「あぁ、そう、それでなのか……」
瞬間、俺の心には幾ばくかの冷静さを取り戻してやましい炎が燃え盛った。
そうか、弟にしてるなら慣れてるよな。
そうか、弟はいつも志保に膝枕されてるのか……。
なんて、小さな納得の感情を包み込んだソレはある種の醜い嫉妬だと言えた。
そんなことを意識してしまったが最後、俺は言いようのない落ち着かなさに苛まれて。
「志保」
彼女の顔を一目見ようと頭の向きを動かす、が。
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