白菊ほたる『災いの子』
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39: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/10(木) 17:35:49.53 ID:xTncLF7m0
   *

 お仕事が少ないぶん時間には余裕がある私は、空いているレッスン室を使って自主レッスンすることを日課にしている。

 長い時間をかけて渋滞を抜け、事務所に戻ってきたあと、私はプロデューサーさんと別れてそのまま第4レッスン室に向かった。
以下略 AAS



40: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/10(木) 17:37:36.06 ID:xTncLF7m0
 周子さんがあごに手を当てて、ううんと小さくうなった。

「あたしはなんというかね、自分で言うのもなんだけど、要領がいいんだよ」

「要領、ですか?」
以下略 AAS



41: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/10(木) 17:41:11.49 ID:xTncLF7m0
 志希さんはものすごく頭がよく、アイドルになる前は海外に渡って飛び級で大学に通っていたらしい。ちょっと私には想像もつかない世界だ。
 大学を辞めて日本に戻っていたところで、屋外でテレビ番組の撮影を見守っていた346プロのプロデューサーに自分から声をかけ、紆余曲折の末にアイドルになったそうだ。
 
「志希さん……すごいらしいですね」

以下略 AAS



42: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/10(木) 17:43:52.49 ID:xTncLF7m0
 それから私は、周子さんに手伝ってもらって準備運動のストレッチをした。

「ん、ほたるちゃん意外と固いね。ちゃんと柔軟やんないとダメだよ、体柔らかいほうがケガしにくいから」

「す、すみません、がんばります」
以下略 AAS



43: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/10(木) 17:45:55.84 ID:xTncLF7m0
   *

 レッスンを終えて、私は周子さんといっしょに寮に帰ることにした。
 事務所を出る前に周子さんに少し待ってもらって、いつものようにプロデューサーさんに声をかけに行く。

以下略 AAS



44: ◆ikbHUwR.fw[sage]
2018/05/10(木) 17:46:46.50 ID:xTncLF7m0
(本日はここまでです)


45:名無しNIPPER[sage]
2018/05/10(木) 20:50:49.29 ID:8M81jSYSO
笑顔です


46:名無しNIPPER[sage]
2018/05/10(木) 22:00:54.85 ID:f0JIF5EKo
(乙です)


47: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/16(水) 19:23:03.67 ID:sFL9uHdg0
   05.

 346プロに入ってから頻度は少なくなったけど、今でもときどき夢を見る。
 内容は変わらない。みんなが「お前のせいだ」と私を責めたてて、私が「ごめんなさい」と繰り返す。変わったのは、『みんな』に前の事務所の人たちが加わったことだ。

以下略 AAS



48: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/16(水) 19:25:16.11 ID:sFL9uHdg0
 プロデューサーさんは、相変わらず負傷が絶えない。

 他のアイドルや社員の人たちともお話をするようになって、ちょっとした噂話を耳にした。
 それによると、私の担当プロデューサーさんは中堅と呼べるくらいにはキャリアがあって、本当なら新人ひとりにかかりきりになっているような立場ではないそうだ。
 ならばなぜ、私の専属になっているのかというと、
以下略 AAS



49: ◆ikbHUwR.fw[saga]
2018/05/16(水) 19:26:22.62 ID:sFL9uHdg0
 桜舞姫……さくらまいひめ……
 少し考えて思い出す。桜舞姫は周子さんと志希さん、それに相葉夕美さんの3人ユニットだ。
 346プロではよくある期間限定のユニットで、継続的な活動はしていない。だけどメンバーひとりひとりが単独でも十分お客さんを呼べるくらいに人気があって、再度ユニットとしての活動を望む声も多い、と聞いたことがある。

「詳しく、聞かせてもらえますか?」
以下略 AAS



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