工藤忍「おかしなうさぎは夢見て跳ねる」
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63: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:30:21.65 ID:X17K8DuQ0


 昼前の街は騒々と、少なくない人が僕の横を通り過ぎていく。
 それでも僕の世界は、あの瞬間のまま止まっていて。
 世界中にひとりだけみたいだなぁなんて小さくこぼした。
以下略 AAS



64: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:31:20.18 ID:X17K8DuQ0

 
 いつだって鮮明に思い出せる。
 誰よりも早く来て、必死に練習を繰り返す、光に満ちた瞳を。
 勢いと努力で突き進もうとするくせに、できないときは弱気になって、できるとバカみたいに喜んで。
以下略 AAS



65: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:32:13.44 ID:X17K8DuQ0





以下略 AAS



66: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:33:29.48 ID:X17K8DuQ0


――――――
―――

以下略 AAS



67: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:34:37.96 ID:X17K8DuQ0


 流れ続けるバックミュージックに合わせて、サイリウムが揺れ続ける。
 時間が来たのだろうか、誰かを始めとした小さな予感は歓声の波になって広がっていく。
 その待ちきれない心の最高点で、アナウンスが響いた。
以下略 AAS



68: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:36:06.80 ID:X17K8DuQ0


 それはきっと忍が夢見た光景そのものだった。


以下略 AAS



69: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:37:07.92 ID:X17K8DuQ0

「はぁっ……みんなー!」

「残念だけど残り2曲で最後になっちゃった、アタシはもっと歌いたいんだけどね」

以下略 AAS



70: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:37:54.77 ID:X17K8DuQ0


「えへへ。ありがと」

「次の曲は、アタシの曲でも仲間の曲でもないんだ。カバー曲ってやつだよっ♪」
以下略 AAS



71: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:38:55.52 ID:X17K8DuQ0
 

 ポップにアイドルらしくアレンジされたメロディが、忍の姿を追いかける。
 忍は軽々と柔らかくステップを踏んで、それからマイクを握り直した。

以下略 AAS



72: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:39:57.43 ID:X17K8DuQ0


 間奏に入って、忍は大胆な動きから綺麗にターンを決める。
 それから月を見てうさぎが跳ねるように、忍も小さくジャンプをした。

以下略 AAS



73: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:41:04.04 ID:X17K8DuQ0


 忍がそっとマイクを降ろす。
 一瞬だけ優しい微笑みを隠したことに気付いて、ついに目の前が真っ白になる。

以下略 AAS



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