72: ◆tues0FtkhQ[saga]
2018/03/31(土) 12:39:57.43 ID:X17K8DuQ0
間奏に入って、忍は大胆な動きから綺麗にターンを決める。
それから月を見てうさぎが跳ねるように、忍も小さくジャンプをした。
数えきれない人たちの中で、こんなにたくさん人が応援している中で。
この曲が選ばれたきっかけを、きっと僕だけが知っている。
それはあまりに出来過ぎだとしても、そう信じてみてもいいんじゃないかと思った。
これは忍のお返しなんだ。
僕のちっぽけな気持ちは、あの日、忍にちゃんと伝わったのだと。
言葉にできなくても、声に出せなくても、大好きな唄で僕らは繋がれたと確信できた。
忍の夢が叶ったのは、忍が頑張ったおかげ、なんだ。
『飛べなくても不安じゃない 地面は続いてるんだ』
『好きな場所へ行こう』
『キミなら それが出来る』
ひとり、ひとりに向かって言い聞かせるように、最後のフレーズが反響する
それにはきっと昔のあいつも含まれていて。もしかしたら僕もそうなのかもしれないと思った。
ラストへと向かっていくアウトロの間、忍は何回でも見惚れそうな表情で笑っていた。
77Res/84.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20