309:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:35:10.93 ID:UnTjGLwD0
「私……なんて、こと……最低……」
自らを貶す言葉すら満足に吐き出せない。
310:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:36:30.05 ID:UnTjGLwD0
「春香。私、酷いことしたわよね」
電球が切れかかり、ちかちかと点滅する街灯の光。
311:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:37:15.01 ID:UnTjGLwD0
揺らぎは波紋となり、やがてそれは大きな波となる。
どうして?
312:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:38:03.73 ID:UnTjGLwD0
暗闇と点滅の中、私はおぼつかない足取りで当て所もなく歩き続ける。
不安、怒り、悲しみ、疑念、諦観。
313:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:38:31.46 ID:UnTjGLwD0
ふと、街灯が照らす塀の角。
人影が見えた。
314:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:39:36.67 ID:UnTjGLwD0
「春香!」
私は影へ向かって叫ぶ。
315:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:40:14.89 ID:UnTjGLwD0
怖い。
316:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:42:27.50 ID:UnTjGLwD0
「いや……」
気付けば。
317:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:43:34.82 ID:UnTjGLwD0
「っはぁっはぁっ!」
怯えながら夜道を走っているうちに、いつかのように動悸が激しくなる。
318:名無しNIPPER[saga]
2018/04/08(日) 21:45:10.01 ID:UnTjGLwD0
私は情けない声を上げ、影を背にして走り出した。
直視したくなかった可能性から目を背けるために。
640Res/352.74 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20