88:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:23:22.65 ID:fFo8HSJq0
でも、それでもまだ彼女の語っていない、もしくは嘘をついている何かがあると思ってしまってならない。
佑希は俺と目を合わせるのを嫌がった。
俺が優しさを見せた途端、それまでと調子を変えた。
89:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:26:23.42 ID:fFo8HSJq0
【着々と】
暗幕の張られた教室の入口から、何やら怪しげな台車が顔を覗かせていた。
90:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:27:26.75 ID:fFo8HSJq0
休日の昼下がりだというのに、この教室以外のそこかしこから様々な音が耳に届いてくる。
そんな行事に対して本気な人の集まりによく分かっていない俺が入っていってもな、と考えていた。
決して面倒くさいと思っていたわけではない。
91:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:28:20.63 ID:fFo8HSJq0
寝起きだからかソラが相手だからか、対応が雑になっていく。
「出た出た。宇宙人未来人のコント」とその場にいた数人に笑われる。
……変なイメージを持たれているな。
92:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:29:33.91 ID:fFo8HSJq0
トンネル、緩やかなカーブ、その後はトロッコのようにガタガタと揺らされて教室の出口でうまく停止する。
道中に配置されたクラスメイトもスピードが出ていれば見ているだけのようだ。店番より楽そう。
「どうだった?」と降りてすぐに感想を求められたので、
93:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:30:21.58 ID:fFo8HSJq0
告示プリントに書いてあったものでそれらしいのは、
お化け屋敷(定番)、コーヒーカップ(どう造るんだろう)、脱出ゲーム(謎解きだろうか)
のあたりか。他にもあるだろう。
94:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:32:12.51 ID:fFo8HSJq0
「乗っててどっか気になったところはあった?」
問われて、乗った時の様子の思い返してみる。
95:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:35:23.15 ID:fFo8HSJq0
【癖】
「どうだ、楽しめてるか?」
96:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:36:32.36 ID:fFo8HSJq0
「でも勝手に決めつけると怒るだろ」
「……そうか?」
97:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:37:35.31 ID:fFo8HSJq0
「勉強も運動もそこそこできるし、容姿だって童顔を中性的って言えば聞こえは良い。
あんま話さないうちはちょっと近寄りがたいけど、会話の端々で面白いこと言うから話せば人好きのするタイプだ」
「さっきのあいつらも、おまえと仲良くなりたいんだってよ」と彼はけらけら笑う。
98:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:38:56.85 ID:fFo8HSJq0
したところで身にならない話は聞いている側からすれば苦痛になりかねない。
何か他人に誇れるものや知識量が豊富なものでもあれば、それについて語ることはできるかもしれない。
ただ、それだって実際のところ難しい。
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