88:名無しNIPPER[saga]
2018/04/20(金) 01:23:22.65 ID:fFo8HSJq0
でも、それでもまだ彼女の語っていない、もしくは嘘をついている何かがあると思ってしまってならない。
佑希は俺と目を合わせるのを嫌がった。
俺が優しさを見せた途端、それまでと調子を変えた。
現状を変えたいと願ったのは、俺だけじゃなく彼女もそうだった。
これまでの自分なら、どうにかして知ろうとしただろう。
決して核心部分に触れることなく、何気ない会話の中に含みを持たせて。
けれど今は彼女から話してほしいな、と思う。
何かがあったとしても。なかったとしても。
それは、きっと諦めではない。思考を放棄しているわけでもない。
今までとは違うのだと、これまでの歪な関係から少しでも変われるのだと思いたい。
都合の良い側に流されてしまっているとしても、俺はそれを受け入れたい。
やっと解けかけている糸をまた絡ませてしまいたくないと、ただそれだけのことだ。
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