280:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:24:47.32 ID:3FrzmiYZ0
【文化祭 2ー3】
最初こそ高校棟の混雑を避けるようにお客さんが入ってきていたが、時間が経つとそういう人たちはめっきり減ってしまった。
今のところ売れ行きは問題ない。ほぼ萩花先輩と、ぞろぞろと連れられてきた美術部員のおかげではあるが。
281:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:25:33.77 ID:3FrzmiYZ0
「どうも」
「どうも」
282:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:26:07.73 ID:3FrzmiYZ0
「いえいえ。わたし全然うまく描けないと思いますし」
「んー……部活は何か入ってるの?」
283:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:26:42.43 ID:3FrzmiYZ0
「見境ないですね、胡依先輩」
「まあかわいい子だからね。声は掛けとかないと」
284:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:27:17.53 ID:3FrzmiYZ0
ソラの声が少し大きかったから、急にみんな静かになる。
というより俺に注目が集まる。なんとなく緊張する。
奈雨は俺をきょとんとした目で見つめてくる。
285:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:27:50.56 ID:3FrzmiYZ0
「そうなのね。奈雨、よかったじゃない」
伯母さんは特に言葉尻を捕らえてはこなかった。
これまでの傾向からして、それよりも奈雨の反応を見て楽しもうとしたのだろうと思う。
286:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:28:27.18 ID:3FrzmiYZ0
ただようおめでとうムードのようなもの。悪い気はしない。
俺は零華に、奈雨は伯母さんに背中をぽんと押されて、お互い向き合う。
「それで、お兄ちゃんはどうしたい?」と奈雨はにこりと笑う。
287:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:29:06.28 ID:3FrzmiYZ0
「ちょっと、白石くんと奈雨ちゃん。そこの椅子に座ってくれない?」
「なんでですか?」
288:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:29:37.97 ID:3FrzmiYZ0
「え……あ、えっ?」
一瞬で場が凍り付く。
奈雨だけ慌てている。
289:名無しNIPPER[saga]
2018/08/19(日) 03:30:26.41 ID:3FrzmiYZ0
「はあ……まあ、はい」
正直に答える。
すると、「お兄ちゃん!」と奈雨は声を荒げた。
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