追われてます!'
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181:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:28:08.78 ID:CaJ2VfCb0

「あっ」

「サボり? ダメだよれーちゃん。持ち場に戻らないと」

以下略 AAS



182:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:28:59.32 ID:CaJ2VfCb0

「俺が悪いのか」

「いや、ちょっと奈雨ちゃんの気持ちがわかった気がします」

以下略 AAS



183:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:29:57.08 ID:CaJ2VfCb0

【文化祭 1ー5】

 カーテンの閉め切られた体育館は僅かに暑さが篭っている。
 入場規制がかかるまでではないにしろお客さんはかなり入っていて、椅子に座れず立ち見の人まで出ているくらいだ。
以下略 AAS



184:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:31:01.67 ID:CaJ2VfCb0

「ふふっ、そうね。……そういえば、身体の方はもう大丈夫なの?」

「はい! おかげさまでもうピンピンしてますよ!」

以下略 AAS



185:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:32:29.50 ID:CaJ2VfCb0

 答えあぐねる俺の様子で何かを察したのだろう。
 伯母さんは、うんうん頷きながら頬のあたりを掻いて、

「ちゃんといちゃいちゃしてた?」
以下略 AAS



186:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:33:40.82 ID:CaJ2VfCb0

「みーくんについて訊くと返事来なくなるのよね」

「あ、わたしもです。めっちゃ話逸らされます」

以下略 AAS



187:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:34:13.32 ID:CaJ2VfCb0

「……何もないですよ」

「何もって、その何もとはって話になっちゃうけど」

以下略 AAS



188:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:34:51.00 ID:CaJ2VfCb0

 俺がいくら訊いても答えないとわかってからも二人の会話は尽きなかった。

 話題が急にあちこちに飛ぶ人たちだから半分くらい聞き流していたけれど、
 今からする劇の脚本がオリジナルであることだとか、衣装や小道具作りにかなり凝ったということを言っていた。
以下略 AAS



189:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:36:52.72 ID:CaJ2VfCb0

【文化祭 1ー6】

 水を打ったような静けさの中で、舞台の幕が上がる。

以下略 AAS



190:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:37:51.13 ID:CaJ2VfCb0

 前まではこうではなかったんです、と「わたし」は言う。
 そして顔を俯かせ、消え入りそうな声で、

「それがどうしてなのかも、何一つわからないんです」
以下略 AAS



191:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:39:33.03 ID:CaJ2VfCb0

「こんなことに意味なんてないのかもしれないです。──けれど、こうしていないと怖くてたまらなくなるんです」
「忘れたいことばかりでも、わたしは忘れたくはないんです。何の面白みのないようなことでも、それは変わりません」
「あなたがいたときのこと、わたしはもう覚えていません。楽しかった、という朧気な印象しか残っていません」
「だから──そういうふうになってしまうなら、何もないことよりは、何かがあった方が少しでも救われるんじゃないかって考えてしまうんです」
以下略 AAS



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