188:名無しNIPPER[saga]
2018/06/29(金) 01:34:51.00 ID:CaJ2VfCb0
俺がいくら訊いても答えないとわかってからも二人の会話は尽きなかった。
話題が急にあちこちに飛ぶ人たちだから半分くらい聞き流していたけれど、
今からする劇の脚本がオリジナルであることだとか、衣装や小道具作りにかなり凝ったということを言っていた。
なんでも、その方がポイントが高いんだと。許可を取るのがすんなりいってよかった、とも言っていた。
「あ、始まるみたいですよ」
と零華が声を上げるとすぐにアナウンスがなされ、追ってブザーが鳴る。
「そうそう。みーくん。これお願いできる?」
伯母さんから手渡されたのはお高そうなカメラ。
「旦那が撮ってこいってうるさくってさあ」
ということらしい。
「まあ、みーくんが奈雨を見るのに集中したかったら切っていいからね」
「はあ」
「うちの娘をかわいく撮ってね」とこそっと耳元で囁かれた言葉に、「わたしもほしいです!」と零華が耳ざとく反応した。
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