145:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:21:21.75 ID:xutan3/t0
「話しかけてくるし、なんかやたらと」
「……」
146:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:22:03.39 ID:xutan3/t0
「そう?」
「すごく話しかけてもらえた」
147:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:22:39.28 ID:xutan3/t0
「ほんと?」
窺うような問いに、「うん」と目を見て頷く。
すると、数秒した後に、彼女は「そっか」と呟き、頬を緩ませた。
148:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:23:22.05 ID:xutan3/t0
「『放課後も一緒にいたいから部活も同じがいい』とか?」
「放課後も一緒にいたいから部活も同じがいい」
149:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:24:12.92 ID:xutan3/t0
「今月だけでお兄ちゃんに二度も手料理を振る舞っちゃった……」
「じゃあ今度お返しに何か作ろうか?」
150:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:26:08.46 ID:xutan3/t0
【夜更かし】
ここ数日のように、日付を回って少し経ってから自室へと足を運んだ。
151:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:26:59.61 ID:xutan3/t0
「眠れなかったの?」
「うん」
152:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:27:33.05 ID:xutan3/t0
「練習はたくさんしたけど、本番は本番だから……ね?」
「うん」
153:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:28:46.93 ID:xutan3/t0
「なに?」
「緊張。少しでも取れたらいいと思って」
154:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:29:34.36 ID:xutan3/t0
「わたしの周りの人はみんなやさしいし、すごく恵まれてるのもわかってる。
学校に行けば話しかけてくれる友達がいて、家に帰れば気に掛けてくれる家族がいて……でも、それでもわたしはわからなかった」
「……なにを?」
155:名無しNIPPER[saga]
2018/05/29(火) 01:30:34.47 ID:xutan3/t0
「そんな毎日のなかで一番つらい時間は、夜にベッドに横になって真っ暗な天井を見上げて、
今日のわたしは上手くできてたかな、誰にも迷惑かけてないかな、ちゃんと笑顔を作れてたかな、って一日を振り返る時だった」
「……うん」
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