541: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/15(日) 23:18:24.40 ID:ulqy3qc40
私が“いつかダチョウの卵をまるまる一つ使って目玉焼きを作る”に次ぐ重要度の野望に燃えている間にも、状況は刻々と変化する。
『ゴァアッ!?』
『ギィッ、ギィッ!!』
542: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/15(日) 23:35:56.43 ID:ulqy3qc40
『『アァ……アァ……!?』』
『『ギィイ……ォアア……』』
連続で発生した軍艦二隻分の爆発に伴って、凄まじい量の砂塵が巻き上がり黒煙が濃く立ちこめる。残余戦力が四隻まで減ってもなお深海棲艦側は戦う姿勢を崩さないが、奪われた視界が反撃を妨げる。
543:名無しNIPPER[sage]
2018/07/17(火) 10:24:38.32 ID:r6wLN4KK0
投下おつです
544:名無しNIPPER[sage]
2018/07/17(火) 15:44:19.03 ID:KNLarycA0
おつおつ
まさかの凸砂型なのかw
それにしても卵ライフを満喫してるw
あとキングダム最新刊も今週だったかな…
545: ◆vVnRDWXUNzh3[saga]
2018/07/21(土) 23:03:06.59 ID:Ju5Lf/AP0
人間で言うなら恐らく側頭部に当たるだろう位置に深々と突き刺さった刃。だが不知火が扱うナイフの刃渡りはせいぜい20cm前後で、ギリギリ銃刀法違反に引っかかる程度の長さでしかない。
五メートルを超えるイ級の体躯と比してあまりにも浅く小さいその傷口は、本来なら致命傷となるものではないだろう。
あくまでも、彼女の刺突がその一撃“のみ”だった場合の話だけど。
546: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:05:57.24 ID:Ju5Lf/AP0
「………不知火に何か落ち度でも?」
「たまご……」
畏怖と敬意の念を持って見つめていると、それに気づいた不知火が低い声で訪ねてきた。10秒も浴びれば台湾の珍味【鉄卵】も独りでに割れること請け合いなその鋭い視線に、私もホールドアップを余儀なくされる。
547: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:08:18.01 ID:Ju5Lf/AP0
A-10攻撃機の通過に伴い巻き起こった突風で砂塵と黒煙が吹き散らされ、急速にクリアになる周囲の景色。
真っ先に視界に飛び込んできたのは、激しく損壊し物言わぬ骸と成った哀れな2隻の深海棲艦だった。
「ふぅ……準備運動にはちょうど良かったッぽい!」
548: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:12:29.75 ID:Ju5Lf/AP0
「容赦なく艦隊一の美少女の頭ひっぱたくなよ野蛮人!」
(,,#゚Д゚)「美少女自称する前にその“海軍”一最悪なできの脳味噌直してこいやゴルァッ!」
(#T)「しぃ、古鷹、雲龍、総員前進!拠点構築急げ!確実に後続がくるぞ!」
549: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:14:50.72 ID:Ju5Lf/AP0
「提督、前を失礼いたします」
(,,;゚Д゚)「バカ言ってないで逃げろアホ───うおっ!?」
「っ、提督伏せ───っ!?」
550: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:19:39.82 ID:Ju5Lf/AP0
右手で尚も盾を掲げつつ、左手に装着した主砲をその下から突き出し、構える。二号型20.3cm連装砲が轟と勇ましく唸り、砲弾が煤けた夕暮れの空に弧を描く。
『ゴァ゛ア゛ア゛ア゛ッ!!?』
少し間を挟んで、海の方から一際大きな爆発音が断末魔を伴って聞こえてきた。
551: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:21:28.27 ID:Ju5Lf/AP0
ギコさんの言葉に、私も脳内で町の地図を広げる。
空母艦娘として、戦場となる町の地形は頭に叩き込んでいる。景観が事前情報から様変わりしていても、地名さえ解れば現在地の把握なんて片手で卵を割るより簡単だ。
(東光台というと………ちょうど鎮守府と私達の目的地の中間点ぐらいの位置か)
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