エンド・オブ・オオアライのようです
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547: ◆vVnRDWXUNzh3[sage saga]
2018/07/21(土) 23:08:18.01 ID:Ju5Lf/AP0
A-10攻撃機の通過に伴い巻き起こった突風で砂塵と黒煙が吹き散らされ、急速にクリアになる周囲の景色。

真っ先に視界に飛び込んできたのは、激しく損壊し物言わぬ骸と成った哀れな2隻の深海棲艦だった。

「ふぅ……準備運動にはちょうど良かったッぽい!」

十時方向には、まるでブツ切りにされた鶏肉のように黒い“何か”の山が堆く積もり、天辺には二本の黒い大振りな山刀が十字架を思わせる形で突き刺さっている。そしてその山の前では、ようやくヒコーキ酔いから蘇生したらしい夕立が満面の笑みを浮かべて額の汗を気持ちよさそうに拭っていた。

山の中に垣間見える装甲殻の破片や図太い腕の残骸、そして特徴的な(ただし、坂道で自転車から落としてしまった卵の如くぐちゃぐちゃに潰れた)三つの首の存在がなければ、私達でも“それ”を軽巡ト級の成れの果てだとは気づけなかったに違いない。

「………提督!」

一方、唐竹割りの要領で真っ二つにされ何かの記念碑の如く瓦礫の中に屹立している駆逐ハ級の前で佇む時雨は、ご機嫌な妹とは対照的にあからさまな膨れっ面で声を荒げる。まぁ、独り占めを目論んでいた獲物の大半を持って行かれた上に旗艦・副艦さえ自分のスコアにならなかったとなれば、人一倍どころか百倍は負けず嫌いな彼女の怒りは予想できたことだけど。

「僕一人でも十分どころか僕一人だったらもっと早く終わってたのに、何でわざわざスコアを減らしにかかるのさ!しかも副艦のヘ級はよりによってそいつと共同で沈めるし………痛っ!?」

(,,#゚Д゚)「作戦中に喧しいんじゃウォーモンガー!少し黙ってろ!」

早々に食ってかかったところに凄い勢いでギコさんのげんこつが落下し、“口先から生まれたケルベロス”も物理攻撃の前にあえなく大破轟沈で地面にしゃがみ込む。しかしロマさんといい提督といいギコさんといい、時雨と会話をすると著しく知能指数が下落するのはなんなのだろう。そういう特殊能力の持ち主なのだろうか彼女は。


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