23: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:11:18.23 ID:TXSil8FD0
迷うな。ボクは他の何者でもない、二宮飛鳥なんだ!
そうだろう、フレデリカ。
24: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:13:12.79 ID:TXSil8FD0
部屋の中のレイアウトは一切変わっていなかった。
いつ、元に戻っても問題ないようにしてくれたフレデリカなりの配慮なのかもしれない。
25: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:14:35.03 ID:TXSil8FD0
飛鳥(フレデリカ)「……カメレオンってね」
フレデリカ(飛鳥)「え……?」
26: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:15:08.63 ID:TXSil8FD0
ボクには目の前の太陽を直視することはできなかった。
近づきすぎるとイカロスの翼のように焦がされてしまいそうで。
27: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:16:16.15 ID:TXSil8FD0
行くあてもなく街を歩いてゆく。
いや、詩的な表現はやめにしよう。
ボクは逃げ出したんだ。現実から。
28: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:17:39.32 ID:TXSil8FD0
二宮飛鳥の部屋に戻ると、もう中に誰もいなくなっていた。
手遅れだったか?
いや、まだだ、まだフレデリカの部屋の可能性が!
29: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:18:36.00 ID:TXSil8FD0
【昼、346プロレッスン場】
フレデリカ(飛鳥)「二宮飛鳥を見ませんでしたか!?」
30: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:20:10.22 ID:TXSil8FD0
街を行き、ショッピングモールを走り、カフェも覗き、他の心当たりのある場所全てを探した。
が、フレデリカを見つけ出すことは叶わなかった。
陽は落ち始め、夜が近い。
31: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:20:54.08 ID:TXSil8FD0
街頭に明かりが灯り始めた。
気がつくと見憶えのある道に辿り着いていた。どうやら寮の近くまで戻って来てしまったみたいだ。
けど、ボクはまだフレデリカを諦めてはいない。
32: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:22:14.89 ID:TXSil8FD0
夜は更けてゆく。
もうあの彼女にフレデリカと呼べる部分はなくなっていた。
33: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:22:54.75 ID:TXSil8FD0
……何故、なんだ。
あぁ、世の中はわからないことだらけだ。もうボクには理解らないよ。
こんなセカイは──……
60Res/93.16 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20