32: ◆JDH1DmZBjFQa[saga]
2017/12/15(金) 20:22:14.89 ID:TXSil8FD0
夜は更けてゆく。
もうあの彼女にフレデリカと呼べる部分はなくなっていた。
人間のカラダが残っているのに本人の意識はない。そんな馬鹿な話があってたまるか。じゃあ、彼女は何処にいってしまったんだ。
目線をそらした先の暗い窓ガラスが金髪の女性を映し出している。
……違う、ボクは二宮飛鳥なんだ!
仁奈「あ、いたー!」
幼い声のした方へ振り向くとみりあ、仁奈、薫、桃華、ありす、そして美嘉がいた。
美嘉「事務所に帰ったらみりあちゃんたちがなにか騒いでいたから」
ありす「これは絶対にただ事ではないと思いましたので」
美嘉「で、事情を聞いてみたらアンタが飛鳥ちゃんを探してるって。電話もしたんだけど出なかったから」
美嘉が携帯を開く。
薫「あれぇ美嘉ちゃん、飛鳥ちゃんに会ってたのー?」
美嘉「珍しかったから写真撮っちゃった。写真撮った時は探してるって知らなかったんだよね。もう少し早く知ってたら直接教えられたんだけど」
美嘉が差し出した画面を覗き込む。そこには昼過ぎあたりだろうか、公園のベンチで眠っている二宮飛鳥の姿があった。
あぁ、なんの変哲もない二宮飛鳥だ。
まるで宮本フレデリカが着るようなふわふわの服を着ていること以外は。
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