3:名無しNIPPER[sage]
2017/12/01(金) 09:01:35.64 ID:5IdXUmaMo
期待
4: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/01(金) 09:41:30.36 ID:xQeGs0RqO
ーバルフの街ー
妹「……っていう導入はどうかな? この後、木こりのお嫁さんが陵辱されながらも女の喜びに目覚めていくシーンなんだけど」
兄「いいと思うぜ。官能小説の書き出しにしては、ちょいと固すぎる感じもするがな」
5: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/01(金) 18:17:58.94 ID:xQeGs0RqO
魔法学校では好きな講義を自由に取ることができる。決められた単位を取得すれば、上の学年に進級可能なのだ。それゆえ、飛び級する秀才童子がいたり、反対にいつまでも下級生のままの大人もいる。妹は前者だった。
昼休みの魔法学校は閑散としていた。各自、食事は自宅か外で食べるのである。玄関口で魔法軽減効果を持つスリッパに履き替える。
兄「変な靴が置いてあるな……。ひょっとして、魔女先生の靴か?」
6: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/01(金) 20:43:32.23 ID:xQeGs0RqO
白かった。髪も顔も服も、全てが新雪のように白かった。部屋の中央に深緑色のソファがあり、魔女はソファにもたれて眠っていた。
右の本棚も左の本棚も、怪しげな古文書や魔導書がぎっしり詰まっている。仄暗い研究室なだけに、魔女の輝きが異質な物のように思える。
魔女「うう……うーん……」
7: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/02(土) 21:01:19.18 ID:vAzM7c8Y0
魔女に分厚い原稿を手渡した。官能小説の推敲を教師に任せるなど、世界のどこへ行っても耳にしない話だろう。
学校へ行く途中に自分もサッと目を通してみたが、当たり障りのないただの官能小説だった。
現在の国家体制を痛烈に風刺したと本人は息巻いていたが、言われなければ分からない。筆力が足りないのか、逆にそれとなく見せるほどの技巧なのか。
魔女「ふむふむ、なるほどね。やっぱりそうだ。ボクと妹さんの考えは完全に一致してる。怖いくらいに」
8: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/02(土) 21:34:09.73 ID:vAzM7c8Y0
国に叛旗を翻す。勝手にやってくれとしか言いようがなかった。
魔女との約束。叛乱の計画に加わってほしい、という意味だったのかもしれない。
自分は争いを好まないし、妹を養っていかねばならない。
兄「そうだ、サンドイッチを買っていかないとな」
9: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/02(土) 22:09:27.48 ID:vAzM7c8Y0
下級将校「さて、お嬢さん。こっちに来てもらおうかな」
妹「いや! お兄ちゃん、助けて……!」
将校は妹を無理やり引き立たせると、鎖を強く引っ張った。
10: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/02(土) 23:04:26.17 ID:vAzM7c8Y0
研究室の扉を蹴破った。普通に開ければ良かったのだが、興奮と焦りのあまり足が出てしまったのだ。
魔女は鏡に向かって、くせ毛を整えている最中だった。
魔女「肚が決まったみたいだね。曇りのない、晴れ渡った空のような目をしている」
11: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/03(日) 23:22:06.08 ID:Dt2XuTWJ0
鏡を覗き込んでみると、瞳の中に蒼白く光る五芒星があった。
魔女「それは勇者であることを示すペンタグラム。神様がキミを勇者として認めてくださった証だよ」
勇者「勇者になると、何かいいことがあったりするのか?」
12:名無しNIPPER[sage]
2017/12/07(木) 22:31:08.84 ID:5XxIlBc30
期待
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