5: ◆EpvVHyg9JE[saga]
2017/12/01(金) 18:17:58.94 ID:xQeGs0RqO
魔法学校では好きな講義を自由に取ることができる。決められた単位を取得すれば、上の学年に進級可能なのだ。それゆえ、飛び級する秀才童子がいたり、反対にいつまでも下級生のままの大人もいる。妹は前者だった。
昼休みの魔法学校は閑散としていた。各自、食事は自宅か外で食べるのである。玄関口で魔法軽減効果を持つスリッパに履き替える。
兄「変な靴が置いてあるな……。ひょっとして、魔女先生の靴か?」
地味目の靴が揃う中、ひとつだけ白く光り輝く靴があった。氷の塊を削って作った、アイスハイヒールだ。触ってみると、指が痺れるほど冷たい。謎の輝きは冷気によるものだった。
ホコリの舞う廊下を歩いてゆく。突き当りが魔女の魔術研究室だ。
兄「失礼します」
ドアを二回ノックしてから、兄は引き戸を開けようとした。しかし、開かない。鍵が掛かっているわけではない。何故だか不思議な力が働き、引き戸を動かなくしているのだ。
いつからいたのか、横合いから少女が顔を突き出してきた。
少女「魔女先生なら留守よ」
兄「留守?」
少女「そう、夕方なら空いてるわ」
兄「裸足で外出したわけじゃないよな」
少女「何言ってるの、当たり前でしょ。先生はアイスハイヒールを特に気に入ってらっしゃるのよ」
兄「そのアイスハイヒール、玄関に置いてあったぞ」
少女「え」
パチン。風船が弾け飛ぶような音と共に、少女の身体は霧となった。引き戸にかかっている謎の魔法も効力が消え去ったようだ。
兄「居留守かよ……。失礼します、魔女先生はいらっしゃいますか!」
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