83:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:42:59.13 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
「ほらよ、兄ちゃん。返すぜ」
レームが放ったヘッドセットを、クルツは憮然とした顔で受け取った。
84:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:43:49.35 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
緊張から解放されて、テッサは艦長席の背もたれに全ての体重を預けた。
雪に埋もれた<ガーンズバック>3機は全機復帰できた。回収ポイントまでの移動は問題ないだろう。
85:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:44:19.24 ID:NjFxGLD10
視界を閉ざしていても、<デ・ダナン>の中で彼女が思い描けない場所はない。
瞼を隔てた目線の先には、発令所の動きをチェックするカメラがある筈だった。
これはトラブルなどが起こった際、その事実関係を記録する為の物である。
86:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:44:49.48 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
ざふざふと雪を踏み鳴らしながら、ヘクマティアルはインカムに声を飛ばす。
「南、どこまで調べられた?」
87:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:45:37.06 ID:NjFxGLD10
「終わったよ。ごめんねー、たて込んじゃって」
「……電話の相手はドクター・マイアミ?」
88:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:46:03.86 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
暗がりに光るホログラムの不細工な人型。無数に乱立するそのひとつひとつが、世界を裏から牛耳るアマルガムの幹部たちであるなどと誰が思おう。
邪気のない笑みを浮かべながら、アマルガムの幹部であるミスタ・Cuは彼らの遣り取りを耳にしていた。
89:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:46:52.98 ID:NjFxGLD10
本名を言い当てられたことについて、元ミスタ・Cu――キャスパーは驚くことすらせずに、酷薄な笑みを口元に浮かべた。
「一応、プライバシーは守られているという話だったと思いますけど」
90:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:47:26.53 ID:NjFxGLD10
問われて、キャスパーは黙考した。
丸っきりの絵空事、というわけではないだろう。ミスタ・Agは<コダール>開発の立役者。
91:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 19:47:54.93 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
結末は変わることもなく。
アマルガムの企みはミスリルの残党によって阻止され。
92:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 20:17:22.54 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
バージニア州ポーツマス郊外。
墓参りを終えたテッサは、ボーダ提督と自分達のこれからについて話していた。
93:名無しNIPPER[saga]
2018/03/01(木) 20:17:51.08 ID:NjFxGLD10
◇◇◇
沖縄、米軍基地傍。
救出作戦を待たず、自力で脱出してきた相良宗介は救出チームの面々と相対していた。
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