10:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:25:31.30 ID:y2wSW8Jko
「ええ。この二階堂千鶴、喜んで引き受けさせていただきますわ!」
そう言うとプロデューサーの顔がぱぁっと明るくなり、もう一度深く頭を下げた。
11:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:26:59.19 ID:y2wSW8Jko
「えっと……二階堂さんが空いている日はありますか?」
「そうですわね……次の土曜日でしたらお昼から空いていますわよ」
12:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:30:59.21 ID:y2wSW8Jko
「はい。ここが二階堂さんの活動の拠点になる劇場です」
なかなか立派な建物の写真。劇場ということはここでライブとかを行なうのかしら。場所も家からそう遠くないし、問題なく通える範囲だ。
13:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:35:47.62 ID:y2wSW8Jko
それから友人たちとプロデューサーのことや765プロの話題で盛り上がり、しばらくして解散となった。
帰り道、電車に揺られている間も歩いている時もずっとアイドルとなった自分の姿を想像していたら、いつの間にか家の玄関まで辿り着いていた。
「ただいまー!」
14:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:38:36.37 ID:y2wSW8Jko
「ほ、本当か? お〜いっ母さん! 千鶴、優勝したって! 優勝!」
「ふふ、はいはい。そんな大声出さなくっても聞こえてますよ」
15:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:50:55.09 ID:y2wSW8Jko
「千鶴もカレー大盛りにする?」
「う、うん」
16:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:52:01.51 ID:y2wSW8Jko
「よし。だったら今日は優勝記念じゃなくて、千鶴がアイドルになった記念日だな!」
全てを話し終えたとき、お父さんは膝をパンと叩いてそう言った。
17:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 02:01:17.24 ID:y2wSW8Jko
「家のことなら心配するな。俺も母さんもいる」
「ふふ、お兄ちゃんのときもこんなことがありましたねぇ」
18:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 02:03:40.31 ID:y2wSW8Jko
「そ、それはちょっと難しい、かも。大学で私のことをセレブだと思っている人がいるって前に話したじゃない?
プロデューサーも私のことをセレブだと思ってるかもしれなくて」
少しだけ嘘をついているけど間違ったことは言っていない。それを聞いたお父さんはハッとした顔をして私を見る。
19:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 02:05:37.60 ID:y2wSW8Jko
「そう? でも大変だと思うわよ? 自分のことを隠してやっていくなんて」
「それは……大丈夫! 大学でもバレたことないんだから!」
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