14:名無しNIPPER[sage]
2017/10/21(土) 01:38:36.37 ID:y2wSW8Jko
「ほ、本当か? お〜いっ母さん! 千鶴、優勝したって! 優勝!」
「ふふ、はいはい。そんな大声出さなくっても聞こえてますよ」
お父さんはまるで自分のことのように喜んでいる。ここまで騒がれるとさすがに少し恥ずかしい。
奥から苦笑混じりのお母さんが来てくれて本当に助かった。
「お帰り、千鶴。お父さん先に飲みはじめちゃって」
「やっぱり。そうだと思った」
「千鶴も飲むだろう? 優勝記念パーティーだからな」
「はいはい。着替えた後でね」
階段を上っていき二階にある自室へ。鞄を置いて部屋着に着替え、下に降りる前に私は財布からあの名刺を取り出した。
これから私はアイドルになることを報告しなければいけない。考えると少し緊張してきた。
なんて言われるだろう。賛成してもらえる? それとも反対される?
しばらく悩み、私はとりあえず下に降りようと名刺をポケットにしまった。
話すタイミングはいくらでもある。この時はそう思っていた。
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