橘ありす「あなたの瞳には」
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10:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:49:44.02 ID:SjBa6GBgO
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11:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:50:54.92 ID:SjBa6GBgO
「それは…」

あのとき、アイドルとして求められる 橘ありす は、誰の名前を挙げれば良かったのか。わたしはその答えばかり探していた。でなければ、インターネットに答えを求めるような愚かなことはしない。私だって分かっている。他人が尊敬していることが、自分も尊敬すべき理由にならないことくらい…けれど、そうしなければ…自分の素直な気持ちを言葉にすることは、アイドル 橘ありす にはそぐわないように思えてならなかった。けれど、ここで、この人になら…

「わたしも…プロデューサーさんを尊敬しています」
以下略 AAS



12:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:51:28.99 ID:SjBa6GBgO
♪〜♪〜♪

「あっ…」
鷺沢さんのポケットから電子音がなった。どうやら誰かから連絡が来たらしい。

以下略 AAS



13:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:52:12.43 ID:SjBa6GBgO
***


明くる日、午前のレッスンを終えて事務所でひと休みしていると、明朗な「おはよー!」という声とともに誰かが入ってきた。この声は…

以下略 AAS



14:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:52:51.87 ID:SjBa6GBgO
そうだ、この人に、昨日の話をしてみようか…
わたしは彼女の燃えるような赤い瞳をじっと見た。

「お、なな、なんだ?どうした、急に見つめて。」

以下略 AAS



15:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:53:22.07 ID:SjBa6GBgO
素敵な気持ち…そうか、この気持ちは"素敵"だったんだ。だとしたら。

「神谷さんは…」

「奈緒でいいよ」
以下略 AAS



16:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:54:03.10 ID:SjBa6GBgO
「けど?」

ここでわたしは、奈緒さんの顔がみるみる赤くなっていくのを見て、次に出てくる人物がすぐに分かった。あぁ、やっぱりこの人はーー

「けど、そこに最初に気付いてくれたのは、やっぱり…プロデューサーさん、なんだよな。こんなわたしを、アイドルとしてステージに押し上げた。こんな私の魅力っていうのかな…そこに気付いてくれたんだ。すごい人だよ…本当にさ」
以下略 AAS



17:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:54:47.42 ID:SjBa6GBgO
彼女の笑顔につられて、わたしもつい頬が緩む。
素敵な人だな、純粋にそう思った。

「奈緒〜いる〜?」
「打ち合わせ、上の部屋でやるって。」
以下略 AAS



18:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:55:45.32 ID:SjBa6GBgO
***

また別の日。わたしがタブレットで調べものをしていると、事務所に誰かが入ってきた。

「お疲れさまです…あら」
以下略 AAS



19:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:56:38.47 ID:SjBa6GBgO
この人に、あの話をしようか…一瞬頭によぎったけれど、すぐに頭から追い出した。なぜかはわからないけれど、彼女の言葉を聞くのが怖い…そう感じた。しかし、

「なにか、ききたいことがある?」

そう言って彼女はわたしの瞳を見つめた。綺麗な顔だと思った。それに、この瞳…左右の色が少し違う、いわゆるオッドアイ。これだけでも、彼女が他とは違う存在なのだと感じさせられてしまう。
以下略 AAS



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