橘ありす「あなたの瞳には」
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14:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:52:51.87 ID:SjBa6GBgO
そうだ、この人に、昨日の話をしてみようか…
わたしは彼女の燃えるような赤い瞳をじっと見た。

「お、なな、なんだ?どうした、急に見つめて。」

「お聞きしてもいいですか」

「な、なにを…?」

「誰かを特別に思うこと…。それってどういうことだと思いますか?」

わたしはてっきり、彼女が顔を真っ赤にして手を振りながら「な、なに言ってんだ〜急に〜!」なんて照れるものかと思っていた。しかし実際は、神妙な面持ちで視線を落とし(頬は少し赤いが)真剣に考えているようだった。小学生の突拍子のない質問に、真剣に返そうとしてくれる。これだけで、この人がいかに"いいひと"か分かる気がした。

「誰かを特別に思うこと…か」

んん〜!と唸りながら、上を向き、そしてぽつりと

「それって、良いことなんじゃないかな」

そう呟いた。

「良いこと…」

「まぁ、良いとか悪いとかの話じゃないのかもしれないけど、誰かを…とか、何かを特別に思うことって、すごく素敵な気持ちなんじゃないかって思うんだ。そうやって、特別な思いを寄せられる何かがあるっていうのはさ。」


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