橘ありす「あなたの瞳には」
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13:名無しNIPPER
2017/09/26(火) 08:52:12.43 ID:SjBa6GBgO
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明くる日、午前のレッスンを終えて事務所でひと休みしていると、明朗な「おはよー!」という声とともに誰かが入ってきた。この声は…

「おはようございます、神谷さん」
「おっ、ありすか。おはよ!」

神谷さんは、わたしの顔をみてニッと笑った。この屈託のない笑顔はわたしにはできない。この人は無自覚だが、この笑顔は周りの人を元気にする力があると思う。

「何してるんだ?」

「午前のレッスンが終わったので、ひと休みしていたところです。午後はオフなので、予定はないです。」

「そっかー、私は打ち合わせ待ちだから、ありすとは遊べないなぁ」

そう言って神谷さんはボフッと勢いよくソファに腰かけ、鞄からいそいそとお菓子の箱を出した。

「食べるかー?」
「 ……いただきます。ありがとうございます。」

パッケージに大きく描かれた苺の誘惑に負けて、わたしはお菓子を分けてもらった。


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