73:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:45:20.38 ID:+EtVRVLso
〜
楓「おねえちゃん、冷蔵庫にお菓子の材料がいっぱいあったの!」とたとた
向日葵「ふふ、私が買ってきたんですわ。明日は一緒に花子ちゃんのケーキを作りましょっか」
74:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:46:37.13 ID:+EtVRVLso
向日葵(櫻子……)
一緒にオープンキャンパスから帰ってきて、花子ちゃんの具合を確かめてから、私は櫻子の顔を見ていない。携帯にも何の連絡も入ってなくて、あれから言葉のひとつも交わしていない状態だ。
75:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:47:30.91 ID:+EtVRVLso
私はすっかり、櫻子との関係に対して受け身になってしまっている。
気持ちの問題だけじゃない、今だってそう。あの子が帰ってくるのを待つことしかできないんだから。
吉川先生に貰った助言を一生懸命思い返す。
76:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:48:38.37 ID:+EtVRVLso
向日葵「楓からも色々聞いたんですけれど……体調はもう大丈夫ですか?」
花子『あはっ……もうすっかり。ひま姉もごめんね、迷惑かけて……』
向日葵「いえいえ、無事でよかったですわ本当に。明日は無事に出かけられそうですわね」
77:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:49:10.12 ID:+EtVRVLso
花子『……怖くなっちゃったの? 櫻子のことで』
向日葵「……だって、何も言ってくれないんですもの……あの子……」
花子『ふふ……そりゃあ櫻子は、ひま姉には何が何でもばれたくなかったんだし。ひま姉の前では格好よくいたかったから』
78:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:49:37.54 ID:+EtVRVLso
花子『たぶん夕方ごろに……二人の場所が知りたかったら花子に連絡して。すぐに教えてあげるから』
向日葵「え……そ、それは……私も行けっていうことですの……!?」
花子『来てもいいし、来なくてもいい。どっちにしたって未来は変わらないから……櫻子の結論は、もう決まってるから』
79:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:50:32.21 ID:+EtVRVLso
〜
*
花子「ほら、似合うでしょ?」くるり
80:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:51:12.22 ID:+EtVRVLso
櫻子「花子、なんか体調悪かったらすぐに言ってよね! ねっちゅーしょー対策いっぱい持ってきたから!」ごそごそ
花子「わ、わかってるし……それより早く涼しい所いこ?」
櫻子「心配して言ってるのにー」
81:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:51:40.56 ID:+EtVRVLso
〜
*
撫子「なるほどね……そういうことなんだ」とんとん
82:名無しNIPPER[sage saga]
2017/09/07(木) 17:52:07.44 ID:+EtVRVLso
撫子さんは料理道具が置かれている棚からすりこぎ棒を取り出した。
なにか料理に使うのかと思ったら、まるで剣先を向けるかのように私にぴっと指してきた。
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